海岸屋ふー通信

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千葉 外房 台風報告

みなさん おつかれさまです。

特に 
瓦屋さん板金屋さんアルミやさん
おつかれさまです。
それから、遠いところから応援に来ていただいた電設屋さん
自衛隊の方々、ありがとうございました。
a0157159_20380626.jpg
写真、わかりにくいですけど
もー 一面の高所作業車、全部遠いところのナンバーでした。
こんな風景見るのは神戸の震災以来。
あの時は寝るところもなくて車中泊だったと思います。



さて
知ってる人は知っている
海岸屋は建築屋ですから、家に故障があると電話がかかって来る。
電話→下見→写真撮り→応急処置→見積もり作成→業者手配→・・・・
ってのをずーっとやりました。
いやー 屋根、登ったのぼった。
デブもおだてりゃ屋根に登る(そんな言い方はない)
すっかり足が筋肉痛。

樹が倒れる
電柱が傾く
看板が飛ぶ
瓦が浮く、飛ばされる
フェンスが壊れる
カーポートの屋根が飛ぶ
雨漏りする・・・
などなど


この中で、建築屋として課題だなあ と思ったのは瓦。
風速50mくらいが限界かもしれません。

昔の瓦は屋根の真ん中付近の平瓦は置いてあるだけ。
少し前の瓦の施工だと平瓦5枚に一か所くらい釘打ちしてある。
今の平板瓦だと全部釘打ちで留めてある。

留めてある瓦は飛ばないけど 置いてある瓦は飛びました。
例外はあるけどね。
熊本城のときのように、地震の時に瓦が落ちて屋根の重量を減らして
結果、建物の倒壊を防ぐのだ、という話があります。
でもなー
やっぱり瓦は固定したほうがいいと思うようになりました。
カラーベストとかはほとんど飛んでないんだし。
(カラーベストは全部留め)

アルミサッシは大丈夫でした。
二階の風当りの強いところに掃き出しサッシがあって
一番風雨が強いときはすごい勢いでしなったけど
ガラスが割れたりすることはなかった。
近所でも何かがぶつからない限りは割れたりしてなさそうでした。

アルミサッシの設計者に聞いたら
風速60mを想定して設計してるそうです。
伊勢湾台風が風速60mだったからだとか。
・・・・風速60m
考えるのもイヤ。



それから問題になってることの一つに倒木があります。
地元の八幡さまの参道です。
a0157159_21214853.jpg
杉の木です。
けっこう太い。
そして溝腐れ病。

これをどう解釈するか。

もう、どうせ倒れるんだから危なさそうなのは皆伐っちゃえ 
ってのもあるでしょう。
この木の樹齢が50年だったら50年ぶりの台風だったんじゃないの?
ってのもあるかも。
いやいや溝腐れ病だから倒れたんだよ原因はそこさ
って人もいるかもしれない。

以前、信州大の島崎洋路先生に
海岸屋の地元の杉は風で倒れるのはなぜでしょう 
と聞いたことがあるんですが、
答えは 植えるべきじゃないところに植えたのではないか ということでした。
確かに砂地だし、田んぼに水が張ってない今の時期でも
1mかそこら掘れば水が湧いてくるから杉も根を張りにくいとは思います。
この杉も根ごと倒れていますからね。

溝腐れ病の杉は製材してもろくな製品にならないから
経済的な価値はほとんどないと思います。
この杉も搬出が大変だから細切れにして捨てると思う。
でも、
まわりを樹木で囲まれている海岸屋ふーの作業場、事務所が
全く被害がなかったのは おそらく樹木が風を防いだせいだ
と言うような効果もある。
(敷地が隣接している数件の家の瓦が一枚も飛んでない)
(でも、葉っぱが飛んでくるから木を伐ってくれとか言われる)
(夏は涼しくていいけど冬がねー とか)
(樫の木だから冬に落葉しないんだよ!クソ!)
・・・・・不適切な言動がありました・・・・

千葉の造園家で高田さんという方の説では
木が健康であれば今回の台風でも倒れない ということでした。
溝腐れ病も一般的に言われているようなチャナタケ(?)の感染ではなく
捩じれながら成長する杉が、環境の悪さで融合できないのが原因
との説を言っておられます。

溝腐れ病の原因がどこにあるのか判断する能力は海岸屋にはありませんが
傾聴すべきだと思ったのは、
杉にとっての環境の悪さを感得するだけの感受性と知識を
私を含めてほとんどの人が持ち合わせていないだろうという示唆でした。
それは島崎先生の指摘にも一致する。

おそらく山武杉の命運はすでに絶たれていて
江戸時代から続いた山武林業のシステムが復活することはもうないでしょう。
住宅から和室がなくなり、柱の見えない住まいばかりが建てられる時代には
色が良くて ツヤがあって 芝付きの一番玉で などと言うセリフは
過去の価値観でしかないのだと思います。
ですが、
くるくる変わる建築スタイルの軽薄さなどとは別に
林業の時間は50年100年の単位で進むのです。

今、倒れている山武杉が植えられた当時は
通直完満、重く、粘りがあって油っけの強い杉として
林業家にも建築関係にも愛された樹種だったのです。
それが今、風倒木として皆の厄介者扱いされるようになったことについて
薄く広く、皆に責任があると私は思っています。
山武杉に金銭的な価値がない ということになったらだれもそれを顧みない、
そして杉のコンディションを読める人もいなくなった。

木が倒れる前に伐ってしまえ と言って
あらかた伐ってしまえば家や施設への風当りは強くなります。
田んぼのへりに建ってた家は、釘で留めてあった瓦さえ飛ばされてました。
あらかた伐ってしまえば私たちの心象風景は貧しくなります。
もっと学ぶべきことがあるように思えます。
a0157159_22325500.jpg
でもなー
こんな風に電線を押し倒していても
杉は大事だから伐ってはいけない! とは言えない。
きっとみんなそう。
海岸屋もそう。
ちゃんと考えないとダメってことだけはわかるんだけどね。

と 言うことで
今回は特にオチもなく終了。
どうやったら山の樹が元気になるのか誰か教えて下され!

ではまた。


by kaiganyafoo | 2019-10-02 22:41 | 季節のはなし | Comments(2)