海岸屋ふー通信

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<   2019年 08月 ( 1 )   > この月の画像一覧


おいしい建築のレシピ またはドイツ削ろう会まとめ 

みなさん おつかれさまです。

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海岸屋ははたして生きているのか とご心配の皆様
(そんな人はいないと思うな)
まーなんとか生きています。
死んだも同然なのはこのブログですな。
お盆だけに。(ちなみに前回の投稿は正月!!)
ご無沙汰の挨拶もそこそこに去年の夏の話をはじめるわけですが。

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ヨーロッパの大工さんの圧倒的な体力に驚き、
女性大工さんに接して日本の大工職を振り返ってみた海岸屋ですが、
僭越ながら(?)一番大事なところはそこではありません。

考えなくてはならないのは
なぜドイツ削ろう会では、
「丸太からの製材を含めて手道具だけの仕事をしたのか」
というところです。
または
その経験から何を学んだのか というところでもあります。


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今、(有)海岸屋ふーのように「手仕事」をする建築屋にとって
日本の木造住宅業界には強い逆風が吹いている と言えると思います。
安いこと 早いこと メンテナンスフリーなもの などが求められていて、
今の建築現場をつかさどっている神サマは
一に工期で 二に予算 三四がなくて 五に近隣対策です。

良いものを作ろう! という神は13番目に居ます。
(見当で言ってますがね。)

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そんな中、どんな理由ならば手仕事をさせてもらえるのか
その意味合いをずーっと考えているのですが。

断熱や耐震性など現代住宅の性能は押さえつつ、
個別の事情に合わせた設計をする・・・ここまでは普通ですが、
そこにナニモノカを加えることが大事ではないか、と今は考えています。

以前にも書いたかもしれませんが
料理のプロは栄養だけではなく
「おいしい」という感動を目指して修行しますし
服飾のデザイナーは実用性や耐久性の上に
「かっこいい」という感動をを加えるために不断の努力をしています。
(かっこいい などと薄っぺらい言い方をすると川久保さんあたりに怒られそうですけどね。)(誰?)
建築だって名作と呼ばれるものは様々な感動を与えてくれます。

もちろん、住宅建築にも様々な感動があります。
素晴らしい設計によるもの
良質な素材によるもの
真摯な施工態度によるもの など。
ですが、一番真っ当なのは、建物自体が感動するものであることを目指すことです。
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さて みなさん。
「感動する建物」を建てることが必要だとして
そのために大工はどんな修行をしたらいいのでしょうか。

大工修行のそのはじめは、精度をあげることでしょう。
そのためには研ぎをすることだと思ってます。
切れる道具でなければ精確な仕事ができないと言うこともあるのですが、
研ぎは1ミリの半分の半分のそのまた半分の・・という細かい作業ですから
それを続けることによって目と手の精度が上がる と思っているからです。

大工修行のその次は木を見ることでしょう。
材木の元と末や木表木裏を間違えない という初歩から
順目 逆目を考えて加工し、背と腹 さらには
木のアテ なども見抜いていかなければなりません。
建物の強度や経年変化にかかわることだからです。
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では、感動とは?

どんな修行をしたらいいのかはっきりとした答えを言える人は少ないと思います。
が、
敢えて海岸屋が提示してみるとすれば、
「今回の(ドイツでの仕事の)ような経験をたくさん積むこと」
が、大事なのではないか ということです。

丸太 という素材を 柱や梁、そのほか様々な材料に加工すること。
これが前段。
その材料に墨付けをして刻みをして上棟まで。
これが中盤。
最後は造作工事。

私たち大工が前段の仕事、つまり「木づくり仕事」を手放してからずいぶん経ちますが
古い木造建築のほとんどはそうやって作られたのです。
そしてその建物たちは今もって私たちを感動させるのではありませんか?

今、大工の多くが中盤の仕事からも手を放そうとしています。
プレカット全盛で手刻みをしないご時世がそれです。

さらに造作工事も既製品の取り付けに終始するのであれば
それは作り手というよりも組み立て工かもしれません。
大工はこうやってどんどんバカになっていくのでしょうが、それは
経済効率から言えばやむを得ないことだと言われているようです。
本当にそうなのでしょうか。
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経済至上を言う人でも高級車に乗ったり
何かの記念日にごちそうを食べたりすると思います。
それがその人に応じたレベルの贅沢 とでも言うか、
海岸屋の嫌いな言葉で言えば「自分に対するご褒美」とでも言うか・・・
つまり人は経済効率だけで生きていけるわけではないと思います。

そしてあらゆる贅沢行為(?)のうちでもっとも本質的に贅沢なのは
自分の空間がその人相応に満足できる空間であること
ではないか と海岸屋は思います。
その空間が仕事場であってもすまいであっても、です。

日本の住宅は様々な変遷を経てきました。
戦後の復興期には とりあえず雨露がしのげるものを求め
地震、台風で被害が出るたびに強度を増すことを求め
最近では住宅の長寿命化、省エネ的な性能が求められています。
では、次は何を求められるのでしょうか。
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本質的な贅沢 と言う言い方が適当であるかどうかわかりません。
我がK女史の言い方ならば おいしい建築 でしょうか。
心を込めてこつこつと手仕事をする意味が
そこにこそあるような気がしています。今は。


丸太をはつっていると 人を感動させる建物が作れる・・

思い切りはしょって説明するとそうなるのか・・
うーん
ドイツ以降、一年も経ってるのにそんな程度の熟成ですか・・
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相変わらず言葉かずばかりが多くても深く切り込んで行けない海岸屋ですが
深く切り込めないのは丸太だけではなかったのだなぁ・・・

などとむにゃむにゃ言いながらまた今度でござんす!
では。







by kaiganyafoo | 2019-08-17 19:36 | 海岸屋ふーの流儀 | Comments(4)