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みなさん お疲れさまです。 コロナ関連でみなさんマスクをしてますが 「マスクの外に鼻が出ている」方を見かけると なんだか知らないけど腹が立つ海岸屋です。 鼻まで覆ってはじめてマスクだろうが!! と思っているのかな? マスク警察? さて 新築工事で使う木材、広葉樹編ですが、 現場の人は、「こうようじゅ」 なんて言いません。 「かたぎ」って言ってることが多い。 「堅木」かな? まず、ナラ。 どんぐりの木で、千葉にも普通に生えている。 英語だとオーク材。ウイスキーの樽の材料とかにもなりますが 海岸屋は昔、この材料が苦手でした。カラカラに乾いたナラは堅くてちょっと粘りのある手ごたえで 鉋かけが難しかった。(下手だったんですねぇ・・・) 写真の材は玄関ドアの枠に使いました。 玄関ドアもナラ材。 厚みは45mmある。 玄関ドアは、外と内とを分ける境界だから 心情的にも、物理的にも、信頼感が欲しいところ。 ナラの木は堅くて丈夫なのでそういった役には向いています。 うーん堀商店のHCRが美しいな。(ドアノブっす。) サザエさん家みたいに「カラカラカラ、ただいまー」という 軽快な玄関建具もいいんですが、あれは、 ご近所中が知り合いで家族が多くて、という総合的なセキュリティ体制(?) が成立してての、なごやかな社会の反映・・・ではないでしょうか。 (海岸屋の自宅はサザエさん式です。同じ7人家族だったし。) 次はタモ。 一枚板です。(自慢げ) タモは英語だとアッシュかな? 木製バットはタモ材のものがあるそうです。 イチローのバットはたしか、青ダモと聞いた気がする。 (あれは見た目、黒いけどね。え?塗ってる?) 堅木は、湿度の変化で反ったりすると、 力が強くてビスくらいでは止められないこともあります。 だから片方は脚部を板にして 吸い付き桟で組み立てて もう片方は壁の中で反り止めをしておく。 この反り止めは樫。 タモにも負けない強い木だと言うことで。 このカウンターは家具の「保精郎」さんに引き出しをつけてもらって こうなりました。 ほーら 引き出しの底板まで無垢材ですよぉ(自慢) パチパチパチ。 https://hoshirou.namaste.jp/ のぞいてみてね。かっこいいから。 手道具総動員で何を作っているのかと言うと・・・ 手すりです。 あ、甲府の佐藤金物店さんでいただいた 超高性能の南京鉋も写ってますね。 見付けられないかも、ですけど。(散らかってるんだよ!) これは現場で こうなりました。 この手すりは本歌があります。 それは耕木杜の手すりで、あっちはナラ製ですけど ここのお宅は娘さんが二人なのでやさしい感じが欲しかった。 桜は緻密で手触りがすべすべします。 一度この手すりをやってみたかったので 阿保さんに断りを入れて作りましたけど、 わかっちゃいたとは言えびっくりするくらい手間がかかる。 夜なべでやってると、脚と手すりの接合部一カ所に一週間(!)かかりました。 二カ所目、三カ所目と慣れてきたけど、阿保さんの手すりの完成度には及ばない。 最後はモミジです。 縮み杢とでも言うのでしょうか。 どんな手ごたえかと思ってたけど、別に難しくはない。 これは古材だから何十年も経ってると思うけど、経年の変化は感じません。 現場で仮合わせ。 完成したらこんなかんじです。 なんだか杢がすごくて木じゃないみたいです。 言ってみればこのモミジは 木だけど花よりも華やかで、 何も飾らなかったとしてもこの地板だけでもきれいです。 (え?そんなこと言うのオイラだけ?) さて。 ざっと見てもらいました。 たくさんの種類の木を使っています。 水回りには耐久性のあるヒノキ 外部との開口部には丈夫で安心感のあるナラ 手すりには手触りのいいサクラ 玄関には格式のある松と華やかなモミジ それぞれの木が特徴を生かしてここの家族を守ってくれることを願います。 ある著名な数寄屋大工は熱心に信心をしているのは蓄財をしたいからで 蓄財は材料を買うために必要と語ったのですが、 材料は現場構成の指針になるらしかったです。 そんな境地には無縁の海岸屋ですが(蓄財どころか・・以下略) 素材に触れる職人のすべては より良い素材を求めていると思います。 それは自分の満足と言うよりも、納得のいく仕事を相手に渡したいから。 (あれ?同じことかな?) さて次回は「新築の素材編」の最後 (畳表)(ウッドデッキの素材) それから(芝) です。 新築の素材編なんていつはじまったんだぁー! という皆さんの鼻息の荒い声を聞きつつ、 (だからマスクは鼻を隠してね?) ではまた!
by kaiganyafoo
| 2020-12-21 11:45
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Comments(2)
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さいとう
at 2020-12-23 17:08
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うわー。手すり。素敵だなぁ。
私も東京の自宅テーブル、ソファをナラの木で入れてます。テーブルは10年使った時点で3mm削ってもらいました。気づけば18年か...嫁がアトピーで苦しんだので、娘にはせめて良いものをと考えた旭川家具 ナラの木家具。 気づけば、いまや、ナラの木テーブルで毎日テレワーク。 案外、日常のストレスをテーブルが緩和してくれてるのかなぁ。感謝しないと。すりすり..
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kaiganyafoo at 2020-12-24 11:19
コメントありがとうございます。
家具は疎くて、旭川家具も存じませんでした。 ここは、旭川という家具、クラフトが盛んな地域で、そこで作られるものの総称、ということでいいのでしょうか。こいうのが作りたいなぁ と思っていたものが製品化されていたりしてますね。うーむ。 私が作ったこの手すりは、家具の職人さんからすれば日常の仕事だと思います。椅子とかソファの手すりなどですね。 阿保と話をしたときに、「この手すりは建築と言うよりも家具の加工レベルですね」、と私が言ったら、「家具と言うか・・彫刻だね」、と返されたので、この人は芸術レベルの仕事をしている意識なのだなぁ と感じたものでした。 志は高く、仕事は地道に ですかね。
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