海岸屋ふー通信


海浜住宅建築舎
by kaiganyafoo
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海岸屋の古民家改修講座 基礎編その2

みなさん おつかれさまです。

わけあって一か月に一回 甲府に行ってるのですが、
山梨には「吉田うどん」というものがあって
それは「いちばんこしがあるうどん」らしいです。(?)
器からはみ出した麺が宙に浮いているとか・・・(!)

海岸屋はうどん好きで、事務所には五島うどんと半田めんが常備されています。
だからといって讃岐うどんも水沢うどんも嫌いじゃない。
むしろ好き。(麺好きにしかわからない違いですまんね)
一度 行ってみたいなあ 吉田うどん。



さて、改修講座 (←おこがましい)



最初に沈下を調べます。
よく使うのが鴨居のライン。

そのあと天井裏に入って梁の掛け方を調べました。

ここは四角な製材品の桁(建物の外周の横材)も
その内部にあるタイコや瓜剥きの梁も 全部一本もの。
天井裏には継手というものが存在しません。
これは強いわ (そして材料がぜいたく)
こんなことをするのは大岩さんくらいなものでは?(←有名人)
海岸屋の古民家改修講座 基礎編その2_a0157159_11462935.jpg
それを図面にして(梁伏せ図と言います)
沈下量と重ねたら腑に落ちる結果だったので一安心。
重いところが沈んでる。
つまりタチの悪い病気(?)が地面の下には潜んでいないだろう!
という判断ですね。


で揚屋。
海岸屋の古民家改修講座 基礎編その2_a0157159_12560559.jpg
これは70cm上げました。
上げた理由はふたつ。
ひとつめが 土台の修理。
もうひとつが基礎工事、というか沈下の対策。


持ち上げてる最中に地震が来たら怖いねー 
などと言いながらやりましたが
「地震が来ても平気だよ? 地面が揺れても家は揺れないから。」
と曳家の頭は言います。
たしか・・・
イランの伝統的な住宅にそんなのがあったっけ。
伝統的耐震住宅

ただ、台風は怖かった。(二度来た)
家の中にワイヤーを張って揺れを止めました。(曳家さんが)
そしたら大丈夫。
風の強い時間に中にいましたが全然揺れない。

土台を修理します。
海岸屋の古民家改修講座 基礎編その2_a0157159_13044264.jpg
いろいろ書いてありますねぇ。
交換・撤去・修理・独立基礎に変更 などなど。
土台は石の上に載っていましたが
そこが石から湿気を吸うのか、どうしてもフケ気味になってます。


栗の木で補修をする。(栗は湿気に強いから)
海岸屋の古民家改修講座 基礎編その2_a0157159_13281420.jpg
海岸屋の古民家改修講座 基礎編その2_a0157159_13304764.jpg
これは家の裏側の土台をそっくり交換するための部材。
金輪で継ぎますが、継いでから寸法を書き込むのが先輩流。
継手のところで寸法が狂うのがイヤなんだそうです。
言っても1mm以下の話です。

交換。
海岸屋の古民家改修講座 基礎編その2_a0157159_13445909.jpg


この建物は移築だと聞きましたが
そのときに土台を入れたように思います。
移築の親方の仕事。
海岸屋の古民家改修講座 基礎編その2_a0157159_13485004.jpg
杉の土台の穴掘りで 鑿の切れがすごい。

たぶんこの土台は地木(じぼく・ここでは山武杉のこと)だと思うけど
鑿鍛冶の舟弘さんがわざわざ山武杉を取り寄せて
その木口を突いて切れのテストをする というくらいの木です。
(それができたらどの木でもokというくらいやっかいなんです)
昔の鑿が切れたのか、しょっちゅう研いで仕事をしたのか・・・




土台の修理と前後して基礎工事というか
不同沈下の修理をしたんですが、ごらんの通り70cmですから
しゃがんで道具を使う、とかヒザで歩いて一輪車を押す とか
まー だいたい腰に来ます。

察しのいい方々は先刻ご承知でしょうが
コシのつよい吉田うどんを食べて海岸屋の腰を・・・(トホホ)
・・・・

次回は不動沈下の手当てと、それができない住宅についてどう考えるか・・・
という・・・ (フェードアウト)
いや たぶん書くだろう・・・(スイッチoff)

ではまた!












by kaiganyafoo | 2020-02-12 22:19 | 工事 | Comments(0)
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