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みなさん お疲れ様です。
キンモクセイの香りがただよっているのに なんだかとても暑い千葉県です。 屋根仕事だし・・ さてこれ ハツリ とも言いますし マサカリとも言うでしょうね。 今回荒木塾長に教えていただいたのですが 「古いモノのほうが 首が短い」 そうです。 そして 「首の短いもののほうがコントロールが容易で」 「首の長いもののほうが破壊力(?)があって能率があがる」 そうです。 写真で言えば一番上の小さいハツリが古いタイプなんですかね。 これなんかは首が長いほうかもしれません この 首の長いハツリ というのは枕木を作るための道具でもあるらしく これなんかも長いほうなのかもしれません。 そしてこれも同じ時期に改良された道具だと教わりました。 鋸というのはノコクズの行き場を考えるのはけっこう大問題で この 窓状に明いた空間にノコクズが溜まる というだけでも 相当に能率があがります。 海岸屋は この鋸だけを見ていたものですから この改良は鋸の材料の質の向上によるもの と思っていました。 でも 同じ時期にハツリの改良も進んだ ということになると話は別。 何か それを要請する社会の変化があったはず・・・ 電気の普及か? 交通手段の発達か? と考えていてハタと思い当たりました。 「枕木」です。 この時期 鉄道が発達したのかもしれません。 運搬手段が発達して 消費活動が活性化すると 昔ながらの伐採 製材のスタイルがネックとなりかねなかったのでしょう。 伐採では窓鋸 製材ではハツリの改良が進んだのだと思います。 まー それもチェーンソーや移動製材 という 動力付きの加工機械が登場するまでのわずかなあいだの光芒なんですが。 さて そこから考えてみると 道具の変遷や改良とは言っても 社会の情勢からの要求があって はじめて行われる というように思います。 ですから ハツリをやろう とか 大工の手刻みを再普及させて 大工道具をもっと使おう とか言っても 要求のないところの活動は大きな流れにはならないのだと思います。 では その社会的な要求というものを どう醸成するか。 ガラにもなく戦略的なことを考えつつ とりあえずは買ってきたハツリを研がなくては という海岸屋でした。 まずは足元から だよね? ではまた。 にほんブログ村 にほんブログ村
by kaiganyafoo
| 2013-10-10 02:58
| 大工道具
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Comments(3)
Commented
by
ケンゾー
at 2013-10-12 00:53
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社会の情勢からの要求ですか
いつもながら海岸屋さんの鋭い着想には感心させられます 確かに需要のないところに供給はあり得ませんね お伊勢様の式年遷宮が執り行われましたが、そのようなことがあるから技の継承が行われるのと同じですね 文化財の修復に鉄筋コンクリートが使われる話を聞きますが、なんと罰当たりなことと思ってしまいます お寺の本堂や神社の鳥居がコンクリートや張りぼてで良いはずがありません しかしどうしたら社会の情勢の要求につながるんでしょうか 脳みその代わりにぬかみそが詰まってそうなケンゾーにはどんなにひねっても妙案は出てきませんね 残念です 自分なりに思うところがあって始めたのですが、大工道具のコレクターと化している自分はただただ恥じ入るばかりです
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Commented
by
kaiganyafoo at 2013-10-16 07:15
ケンゾーさん
伊勢神宮の仕事はたしかにすごくて 技術的には安心感がありました。 でも 材料として使われるヒノキの供給が心配です。 極上の材料を使って20年で建て替え・・では近い将来枯渇しますね。 興福寺の金堂再建では アフリカの材を使っていて さらには金物補強ありきの工法で あれでは建築的には最初から敗北している と感じました。 同じような規模で何倍もの予算を注ぎ込んだ大極殿が ほとんど話題にもならない というのようなのも困りものですが・・ でも最近聞いた話では 伊勢神宮の次くらいのあそこ、 20年前の工事では集めることができた追加の大工さんが 今回の工事では誰も応募してこなかった ということです。 誰も、 です。 私はむしろ 集まらなかった理由が知りたいです。 「腕におぼえのある大工」 ってのがいなくなってしまったんですかね?
Commented
at 2013-11-01 20:20
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