海岸屋ふー通信


海浜住宅建築舎
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松永安左ヱ門邸 老欅荘

みなさん お元気ですか。
海岸屋は ちょっと風邪をひきました。
それで 昨日は早く寝たんですがね。

千葉は雪ともみぞれともつかないものが降っていて
体調不良とあいまって いやー寒い寒い。
銀行のキャッシュコーナーの静脈認証がOKされません。
ホカロン買って出直す始末。
便利なんだかどうなんだか。



さて
今日の御題も みんなが大好き近代和風建築。(ただしアクセス ダダ下がり)
松永安左ヱ門邸 老欅荘です。
松永安左ヱ門邸 老欅荘_a0157159_16132675.jpg
海岸屋は この土塀を見ただけでもうノックアウトです。
このグダグダ具合(失礼) 大好きです。

実際には こういった型のない格好もんの仕事はよけいに難しいと思います。
ここの門の瓦も あまり見た覚えのないかたち。

老欅荘は増築を繰り返したこともあって
なかなか全景が掴めませんが 見た目こんなかんじです。
松永安左ヱ門邸 老欅荘_a0157159_1620468.jpg

この方は電力王ともいわれ まあすごいお金持ちではあったんでしょうが
お茶を始めたのは60歳と遅く 号を「耳庵」と称したのもそのため。

知ってますか? 論語のアレです。
三十にして立つ
四十にして惑わず
五十にして天命を知る   聞いたことありますよね。

これ
六十にして耳順がう(みみ したがう)
七十(長いから省略) って続くんですね。 知らんかった。

意味は 
60歳になったら人の言葉に素直に耳を傾けられるようになった 
ということですって。

教養があふれちゃってますねぇ。
で、
もとから能力も馬力もある人でしょうから
傾倒ぶりはなはだしくて ここの家(?)もお茶三昧の家。
松永安左ヱ門邸 老欅荘_a0157159_16353041.jpg
どの部屋でもお茶ができる。


そんでね
ここが電力王ならではなんですが、
お茶を出してもらう部屋が奥であるほどに親しい と。
(ダムを作りたい という陳情とか・・・)(これはうわさです)

さあ これが途中の茶室の床柱だ。
松永安左ヱ門邸 老欅荘_a0157159_16454921.jpg
杉の3寸5分角。
何の変哲もない柱 逆にすごいな。

見て判るように まだ奥がある。
松永安左ヱ門邸 老欅荘_a0157159_165141.jpg
はい  これが一番奥の茶室の床柱。

宗偏流で始まったという松永のお茶は
後年 流派は離れたといいますが
それを耳庵流と言ってみて これはその美意識の芯でしょう。
アップ
松永安左ヱ門邸 老欅荘_a0157159_1656344.jpg
なんの木でしょうね。
ツバキ?エンジュ?サルスベリ?
由緒のある古材なんでしょうか・・・。
掛け釘も侘びてますねぇ。(ボロいですねぇ。)


明治の男は立身出世を夢見て努力するのが普通ですから
松永安左ヱ門は男子の本懐を遂げたと言っていいでしょう。
その住むところとは このようなもので
美意識の真髄は侘び寂びの世界。

決して宮殿のようなところではないんですね。
日本人ならでは なんでしょうか
老荘思想のあるアジア共通のものなんでしょうか。

価値観は人によって様々でしょうけど
海岸屋はこんなのは大好きです。
興味のある方は見てみて下さい 耳庵 いい顔してます さすがです。

さて小田原編 もうちょっと続くよ。
では また明日。



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by kaiganyafoo | 2012-02-29 17:16 | 建物いろいろ | Comments(4)
Commented by 正宗 at 2012-02-29 21:57 x
関東も結構茶室があるようですね~。侘び寂びの世界は実に奥が深いように思います。こんな仕事いつかはしてみたいな~。
Commented by kaiganyafoo at 2012-03-01 23:04
関東の茶室は 
材料を関西から運んできたりすることも
多いんじゃないでしょうか。

侘び寂びの世界にはあこがれますけど
道はるかなかんじがします。

道がはるかなんじゃなくて
繋がっていないかもしれませんし。
でも
いつかはやってみたいですよね。
Commented at 2012-03-08 12:58 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kaiganyafoo at 2012-03-08 22:06
はじめまして
メールでお返事をさせていただきました。
御確認下さい。
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