海岸屋ふー通信


海浜住宅建築舎
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上総掘りという名前の井戸掘り技術

空を見ると さーっと刷いたような雲で
秋っぽいなあと思うんですが まー もう冬ということで。

今日は 君津で台所の換気扇の交換と
仕事をさせてもらっていた現場の建具の取り付け。

そう 君津の現場にもう一回行く機会ができたんです。
だから 「忘れてたぜー」 と思ってた敷地内の湧き水の写真を撮りました。
これです。
上総掘りという名前の井戸掘り技術_a0157159_2138787.jpg
御主人に 写真を撮らせてくれませんか ときいたら
「えー? きったねぇよ?」という返事。

全然きったなくないんですけどね。

陶製の井戸側の縁が ほんの少し欠いてあって
そこを見ると キレイな水が絶えず流れ続けています。

「ずーっと前から 水が湧いていたんですか?」 と今思えば間抜けなことを聞くと
「掘ったんだよ」 という返事。
なおも腑に落ちずに「へえー?」 と考え考えしていると
「上総掘りでさあ。」 という衝撃的なつけたし。

「ええええ!?」

上総掘りでっせ みなはん。

上総掘りを御存知ない方もいるでしょうけど。
それは江戸時代に発端があって 明治時代ごろに完成した井戸掘り技術で
わが千葉県から 世界中に広がった 人力 自然素材利用のシステムです。

そう 電気もいらない
動力は人力 (3~4人か?)
それでいて数百mも掘れる。

たしかに枝豆のときに 小糸在来 と聞いてピンと来てもよかった。

上総掘りが進化したのは 小糸川周辺なんです。
なぜなら 掘りやすくて 水が出れば自噴する土地柄だから。

「親父の代に掘ったから50年前くらいかなぁ・・前には 職人がいたからね」
 と教えていただきましたけど。

久留里に仕事で通っているときには
旧道から見える範囲にもいくつもの井戸があって
せまい町の中に たくさんの造り酒屋があって・・ とわかってはいたんですが
そこから ずっと下ってきた東京湾沿いまでは自噴井戸のある地域なんです。

でも 個人のお宅の庭先に自噴する井戸 という意識がなくて
見ていながらわかっていない という・・・

ははあー
ありがたいありがたい

海岸屋の一番好きなパターンです。

石油化学系に依存しない
古くからある技術で
地域の特性を生かした
生活に密着して それを支えることができる。 技術。

これこそ知恵。

ありがたいもんだから アップでもう一枚
上総掘りという名前の井戸掘り技術_a0157159_22559.jpg
いいもん見せていただきました。 感謝。
オノレの不明も恥じましたけど。 反省。



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by kaiganyafoo | 2011-11-10 22:08 | Comments(0)
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