海岸屋ふー通信


海浜住宅建築舎
by kaiganyafoo
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
公式サイト
最新の記事
古民家 民泊 bimbetta
at 2024-08-08 16:58
夏のお知らせ
at 2024-07-25 14:25
草庵な上棟
at 2024-05-18 15:39
年越し
at 2020-12-31 17:40
ナラ・桜・タモ・モミジ(かな?)
at 2020-12-21 11:45
最新のコメント
by 鉋 at 21:07
玉木彦助
by 菜月アイル at 21:06
by 鉋 at 21:10
岩澤健吉
by 荒堀謙次 at 21:10
by 鉋 at 13:03
爲井椋允
by 北脇里規 at 13:02
by 鉋 at 18:11
大武理菜 平塚由佳
by 大武理菜 長瀞渓谷 at 18:10
by 鉋 at 17:28
岩立良作
by 住谷春也 at 17:28
フォロー中のブログ
外部リンク
カテゴリ
以前の記事
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧

研ぎについて

みなさん お疲れ様です。

さて
突然ですが 研ぎについて。

もちろん 研ぎは大切なんですが
あんまり書いてこなかった。

それは 文章で伝わるものでもない と思っていることがひとつ、
平らな砥石の上で 水平に刃物を動かすだけ という基本を守りさえすれば
相当いいところまで 研ぎができる という単純さがあるということがひとつ。

でもな。

今朝  「京都発・町家・大工はんなり日記」
http://blog.goo.ne.jp/ariari_1946 
を読んでいて 思った。

研ぎは 新しい局面を迎えているのではないか と。
その理由を以下に。


おそらく この十数年みなさんの研ぎの精度というものは
飛躍的に向上したのではないか と思っている。
昔は 一部の上級者しか達していなかったレベルの研ぎが
いまや 普通のものとなってきている。

おそらく その精度向上の第一は 砥石の平面性にあるのではないか。
今はどうか知らないが 以前の技術専門校などでは
コンクリートブロックに砂を振りかけて 砥石のくぼみを直していた。
申し訳ないが これではたいした平面性は期待できない。

その後 土田刃物店の土田氏による
様々な雑誌などへの啓蒙活動や
削ろう会などの有志の交流によって
砥石の平面の重要性とそれを保つ具体的な方法が一般化していく。

そして ダイヤモンド砥石や各種の面直し用具の発達で
それらの技術はさらに一般化していく。
そう
いまや 「みんなの砥石は とても平ら」 なのだ。

さて 一方 「研ぎの技術」 の方はどうか。
これは 冶具を使って研ぐのでない限り
純粋に体に憶え込ませる技術であって
数百 数千時間という経験が必要になってくる。

そこに 
砥石の種類 道具の種類 鋼の種類などの他の要素が加わって 
複雑な様相を呈してはいるものの
中心の課題 「研ぎの正確性」はいまだ   なのだ。おそらく。

研ぎの技術の2大要素 砥石の平面精度と 研ぎの正確性
この二つが欠かさずにあって初めて刃先の精度があがってくる。

これは いくら強調しても しすぎることがないくらい大きな要素で
この二つのレベルが高ければ 砥石の質や各種のノウハウなんか
ほとんど関係ない と言っても言いすぎではないくらいだろう。

それは 一般に販売されている各種の冶具を使って研いでみれば
一目瞭然で 刃先の精度を上げる ということが
これほど大きな意味を持つのか と思い知ること請け合いである。

切れもよくなるし
永切れもするようになる。

さらに
自動鉋の刃を研ぐ研磨機に 手道具の刃をセットして研いでみれば
さらにその精度は上がり 刃物の性能の引き出し率(?)もあがる。
残念なことに
研磨機の砥石は人造であって そしてさほど細かいものではない。
「砥汁で研ぐ」どころか
水を掛け続けて すべてを洗い流しながら研ぐ。

それでも 素晴らしい刃先が得られるのは
いかに 研ぎの正確性 の要素が 研ぎにおいて大きいかを示している。

さて 長くなってきたから 結論を急ぐけど
「研ぎ」について比率を言えば
「正確性」が8割
「その他」が2割 くらいではないだろうか。もしかすると

「正確性」の比率はもっと高い  かもしれない。


砥石の質 研ぎ方 砥汁の使い方等々すべてムダ というわけではないが
人間の手の精度を上回る精度で研ぎができたならば
その比率は相当低いものになってしまうだろう ということだ。



でも まあ 
研ぎの世界が進化しつつあるのは いいことだと思うよ。
「その他」の部分の比率が低いとしても
そこも研ぎの面白さの大きな部分なんだし。


やっぱり研ぎの話は面白くないな。
「最近ブログが全然おもしろくない」って 身近な人に文句言われたし。
そうかもしれないって思うから
誰か面白いネタを提供してください。
え?
人のネタでここまで話を引っ張っておいて それはないだろうって?
そ そうか 申し訳ない
面白くないのは 海岸屋の腕(?)のせいです。 はい。


にほんブログ村 住まいブログ 自然素材住宅へ
にほんブログ村
にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村

by kaiganyafoo | 2011-05-25 23:30 | 大工道具 | Comments(4)
Commented by はじめまして at 2011-05-26 06:03 x
海岸屋さん
おはようございます!
もっと こうゆうお話読みたいです!
すごく楽しいですよ☆
Commented by kaiganyafoo at 2011-05-26 21:46
研ぎの話が面白いと言っていただけて
いくらかほっとする思いです。

研ぎに関しては まだいくらか思っていることがありますが
また機会があれば書きたいと思います。
Commented by ぽーる at 2011-05-27 05:56 x
もちろん私もおおいに楽しいです^^
はんなりさんのブログ読みました。
あの砥ぎの考え方興味深いですね。
砥ぎの正確性をUPしていきたいです♪
Commented by kaiganyafoo at 2011-05-27 20:21
冶具を使って研ぐと
砥汁なんかいらないんじゃないか と思う気持ちはよく判ります。

さらに 研磨機で研ぐと
砥石なんか なんだって同じなんだ と思ってしまいます。

でもね 研磨機で研いだ自動鉋の刃だって
裏を天然の砥石で研いでやると 出てくる鉋屑の様子が変わる 
といいます。

だから 研ぎにおける正確性の比率が
今まで思っていたよりも大きかった とは思いますが
その他の要素も 大事であることには違いない と
思っています
「思いたい」 かな?
<< 後片付け ケヤキを削ろう >>