海岸屋ふー通信


海浜住宅建築舎
by kaiganyafoo
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鉋の台

みなさん お疲れ様です。
海岸屋は 今日仕事のついでにかんなやさんに行ってきました。
鉋の台_a0157159_1946791.jpg
歩道に車を停めている不届き者は私です。

まあそれはいいとして 本当に かんなや という名前でしょう?

昨日の梁山泊の台を頼んできました。
勾配は7分5厘。

ただ、ここの親父さんが言うには
普通の台仕込みでは 刃の背中の線で勾配を測るのに対して
ウチは裏の線で測るから 普通でも刃の厚み分だけ勾配がぬるい とのことでした。

じゃぁ ということで7分5厘。

でもね ここの台は 新潟の材料屋さんに頼んでいたらしいんですが
そこが 廃業してしまった とのことでした。

「それじゃぁ 親父さん困るんだね」 と言ったら
「いやぁ 今の手持ちの台がなくなったら 台打ちを辞めるから」 というではありませんか!

ななななにー!

「大工道具もみんな片付けてさ。」

ななななななにー!

そしたら金物屋さんになっちゃうわけ?
店の名前は かんなや なのに。

いろいろ聞いたんですが
全盛期に比べると 大工道具の売り上げは10分の1程度だそうで
本当は 店を開けておく必要もないくらい とまで言っていました。

うーむ
2代続いた台屋さんもこれまでか・・
それでは海岸屋は せいぜい台打ちを頼み続けるとしましょうか。

「もう 台打ちを頼まれても あんまり嬉しくもないんだよねぇ・・」
とか言ってたけど 知るもんか
かんなやさんに残っている台は 全部海岸屋の鉋に仕込んでやる!と
決意をしたことでした。

しかしな・・
その後は 自分で仕込むしかないのかな・・
うーん
あんまり上手じゃないし 面倒臭いんだよなぁ・・

他の樫材屋さんで買って 材料持込み とか したとしても
経済的なメリットが出せないんじゃあ ただのいやがらせになっちゃうんだしなぁ・・。

こうやって 手鉋の世界は またひとつ マニアックな世界になってしまうんかなぁ・・

「台仕込みをせぬ者は 手鉋を使うべからず!」
なんてな。

とりあえず 鉋の台になる樫の木は
すこしストックをしておこう と思ったことでした。

海岸屋の目の黒いうちは 手鉋を使うのはやめないからね。


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by kaiganyafoo | 2011-04-05 20:09 | 大工道具 | Comments(8)
Commented by momo at 2011-04-05 22:30 x
はじめましてm(__)m
僕も千葉で大工をやっています。
僕もかんなやさんでお世話になったことがあります。中古の鉋ですが良く切れる鉋です。
台打ちやらなくなるのは寂しいですね・・・

Commented by kaiganyafoo at 2011-04-05 23:00
はじめまして!
台打ちを一個たのんで 代金は¥4500だそうです。
材料費が 仮に¥1000だとすると 手間は¥3500・・

1週間くらい 日にちを下さい って言われたけど
経済的には 合わないことがわかりますよね。

船橋に鉋屋という名前の台屋さんがあって
20年くらい前に何度か通いましたけど
最後に行ったときは もう台打ちを辞める とのことで
残った台をみんな譲ってもらったことを思い出します。

ゆっくりと でも確実に時代が変わっていくことを感じます。

手道具のすたれてしまった次の時代は
今の時代よりもいい時代になれるのでしょうか。
Commented by momo at 2011-04-06 23:05 x
鉋の台打ち屋さんも減り、使い手もどんどん減るのでしょうか?
台打ち屋さんがいなくなったら鉋はどうなっちゃうのでしょうか・・・
Commented by kaiganyafoo at 2011-04-07 00:54
momoさん 海岸屋は ほんとうに手道具の将来が心配です。

昔ながらの姿で使われている大工道具は 鑿くらいで
ノコや鉋は もう替刃が主流ではないでしょうか。

ある道具を手放すということは
その道具が表現できる仕事を手放すということです。

ヨキ(マサカリ)やチョウナを手放してしまった今の大工さんは
大きな材を扱う気概と技術とを同時に手放していて
丸太の梁が持つ表現をも失いました。

そして それらをうしなったかわりに
なにを手に入れたのでしょうか。

大きくて 深い課題だと思っています。
Commented by momo at 2011-04-07 23:17 x
確かに鉋も鋸も替刃が主流ですね。
僕が大工を始めた時にはみんな替刃で与えられた道具もみんな替刃でした。
それが普通だと思ってました。
Commented by kaiganyafoo at 2011-04-08 07:20
今の現場では 替刃が当たり前ですよね。

以前は 仕事の半分を占めていた
作業場での刻み仕事が はぼなくなってしまっているので
比較的小さい造作材相手の仕事しかなくなっていますし。

施主の側も
ベニヤのフローリングと
ビニールクロスの仕上げの中での生活しかしらない人が
これからも増えてくるんだろうと思います。

これは海岸屋のような
やや歳を取ってきた世代からすると
「ご飯といったら冷凍食品をチンしたものしか知らない」 
といったような 人工的な不自然なかんじを受けるのです。

日本人の食事の基本が 米 野菜 魚 であるように
大工の基本は電動工具ではなく エアーの工具でもなく
ノコ ノミ カンナ等の手道具だろうと思っているのです。
そして それら手道具の手入れは 
自分でできることが大事だと思います。

能書きばっかり言い過ぎてますけど トホホ。
Commented by momo at 2011-04-08 12:53 x
鉋 鑿の手入れはなんとかなりそうですけど鋸は自分ではきついですね。
目立てはチャレンジしたがダメでした。
やはり専門職が居なくならないようにみんな頑張って道具を使って鍛治屋さんやそれを仕込む専門職を盛り上げいきたいですね。
Commented by kaiganyafoo at 2011-04-08 21:51
そうですよね
みんなが必要とすれば 道具を作る人も必ず育ってきます。

だから 大工が道具を使うような家を建てましょう。
マンションであっても 大工が道具を使うような内装にしましょう。
外国の人にも 日本の大工道具を使ってもらいましょう。
素人の人も本職の道具を使いましょう。

なんか大工道具の宗教みたいになってきたかな?
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