海岸屋ふー通信


海浜住宅建築舎
by kaiganyafoo
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
公式サイト
最新の記事
古民家 民泊 bimbetta
at 2024-08-08 16:58
夏のお知らせ
at 2024-07-25 14:25
草庵な上棟
at 2024-05-18 15:39
年越し
at 2020-12-31 17:40
ナラ・桜・タモ・モミジ(かな?)
at 2020-12-21 11:45
最新のコメント
by 鉋 at 21:07
玉木彦助
by 菜月アイル at 21:06
by 鉋 at 21:10
岩澤健吉
by 荒堀謙次 at 21:10
by 鉋 at 13:03
爲井椋允
by 北脇里規 at 13:02
by 鉋 at 18:11
大武理菜 平塚由佳
by 大武理菜 長瀞渓谷 at 18:10
by 鉋 at 17:28
岩立良作
by 住谷春也 at 17:28
フォロー中のブログ
外部リンク
カテゴリ
以前の記事
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧

いい家の建て方

「棟梁が教える いい家の建て方」
という名前の本です。

海岸屋は 読んでよかった と思う本だけを
ここに載せますが これは例外。

本屋で手にとってから買ったけど はずれ。
読む価値のない ダメ本でした。

ダメなのに なんで全部読んで
さらにここに文句まで書いているか というと
これが この手の本の典型だと思うことと
これじゃいけない と思うから。

何がダメか というと
書いてある情報(とも言えない程度のはなし)が
不確かなものと 思い込みで出来ている点。

職人にはよくある事なんだけど
自分の目でみたり 経験したことしか信じない という傾向が
容易に 頑固な思い込みにつながる。
筆者は 頑固な人ではないかのように見えるけど
根拠の薄い主張を 公然のことのように言うところは
慎重さにも欠けるし 責任感も薄い。

本にして出版するからには
内容に責任を持たなくてはいけないんだろうに
根拠となるデータを示さないまま 
けなしたり もちあげたりしている。

担当の編集者も 建築について詳しいとは思えない。
その結果 評価できるような内容がほとんどなくて
工務店のおやじの 自慢半分の講釈みたいな本ができあがる。

これが 現代の工務店の限界 を良く示している。
本格的な 研究とか 勉強とか そんなものとは無縁の世界。
自分の好みや思いつきにとらわれて
狭い経験のなかで それを正当化したがる傾向。

この人の現場を詳しく見れば
学ぶべきことは たくさんあると思うけど
この本には それは反映されていない。
たぶん 棟梁としては立派な人だろうに
本を出すことについては 向いていなかった。

この手の本は いつも同じ。
一向に進歩がないな
あんまり売れないだろうから 実害も少なくなるだろうけど
住宅の建築という分野は もっと研究が進んでいかなくちゃいけない。

遅れた業界だと思うよ 実際。
他人事じゃないよなぁ  
反省。

by kaiganyafoo | 2010-07-07 06:36 | Comments(0)
<< 京都 人間の寸法 壊す >>