海岸屋ふー通信

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蔵の耐火性能

蔵の耐火性能。

佐原ネタはこれでおしまい
すまんね
しつこいけどな。

蔵に求められる性能はいくつかあって
耐火性はその最たるものだろう。

他に防犯とか。
酒蔵なんかはまた別の理由だろうな。

蔵の耐火性能という場合 対象になるのは土蔵。

他にも石倉とかレンガ蔵とかもあるけど
たぶん 数は圧倒的に少ない。

屋根は瓦を葺いて
壁は土を厚く塗り込んで不燃化する というのが土蔵。

この際 問題になるのが開口部で、
換気 採光のための窓と
人が出入りするための出入り口とが必要になるけど、
いったん火災がおきて延焼を防ぐ といった場合にはここが弱点になるだろう。

だから窓はこうなる。
蔵の耐火性能_a0157159_622523.jpg

このギザギザが気密性を出すための工夫だ。
これでもまだ不十分で、いざという場合には扉を閉めた上で 漆喰で隙間を埋めたり
間に合わないときは 味噌を詰める なんて話も聞く。

この扉の場合は中に鉄の格子があるから
外から閉めるんだろうな。

このギザギザはなんて名前か知らないけど
その精密さが すごく重要だったんだろうと思う。
蔵の耐火性能_a0157159_6293664.jpg

覆いをかけて 大事にしてるもんな。
「これじゃあ 閉められない?」 と思うかもしれないけど
そこは工夫してあって 真ん中のクサビ一本を抜けば
この覆いはすぐはずせるように見える。

その扉を看板に使っている例
蔵の耐火性能_a0157159_6414144.jpg

この建物の場合 気になるのは一階部分で、
こんなに大きな開口部で 本当に防火性能があるんだろうか という
疑問がわく。


ここもそうだよね
蔵の耐火性能_a0157159_6465663.jpg

二階部分の防火は もう本気としか思えないけど
一階入り口は あまりにも無防備に見える。

左右に袖壁が出ているだけで
防火のためのシャッターもスライド扉もない。

火事っていうのは二階部分が延焼のおそれが大きくて
一階部分はそうでもないのか?
蔵の耐火性能_a0157159_6573464.jpg

二階の窓だけに防火扉がある。
こんなのを見ると よけいにそう感じるよな。

海岸屋が昔 火事場の片付けをしたときも
床板は全く燃えてなかったし、
一街区全部が延焼したものを片付けたときも ガラスが熔けるほどの熱量だったのに
畳はほとんど燃えずに残ってた。

でも一見 扉のないような外観でも
蔵の耐火性能_a0157159_753130.jpg

こんなふうに内部にもう一つ防火戸がある場合もあるからなぁ
蔵の耐火性能_a0157159_764941.jpg


一階部分スライド式防火戸の例
蔵の耐火性能_a0157159_792078.jpg

蔵の耐火性能_a0157159_795343.jpg

こんなのが 店舗の内部にあるのかどうかを観察しなくちゃいけないのかな?

藤森照信 著 「明治の東京計画」 を読むと
蔵の防火性能がたいへんなものだ ということがわかる。

火事と喧嘩は江戸の華 といわれるほど大火が多かった江戸だが
明治政府になってから 強権的な防火政策がとられる。
明治14年の「東京防火令」で 石造 レンガ造 蔵造りなど
建物の不燃化改修を強制するなどの防火計画が進められた結果、
明治25年以降 大火(100棟以上が延焼したもの)は全くおきていない。

当時、不燃建築物の圧倒的主流は蔵造りだったことを思うと
その防火性能の高さは証明済みと言えるだろう。

ま、今度は努めて店に入って 
中の様子も見ておく ということで 今日はおしまい。 (ん? 続くのか?これ)

by kaiganyafoo | 2010-06-16 07:31 | 民家 | Comments(0)
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