海岸屋ふー通信


海浜住宅建築舎
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民家の価値とは

今夜の月はすばらしかった。
十八夜だから居待ち月なんだろうけど
そこに群雲。
とても きれい。

それはそれとして、
今日は建て方でした。
民家の価値とは_a0157159_22464189.jpg

お神酒をあげてます。

既存の柱の倒れを直したり
いろいろ 手間がかかりましたが
まあ、計算通りのおさまりに なんとかなりました。
T大工さん
I大工さん
ごくろうさまでした。

今回増築しているのは離れで
30年以上 経っているとはいえ まだまだ新しいんですが
母屋は もっと古い。
あんまり大きくないし。

もし、これをなおす と言われたとしたら どう思ったか。
海岸屋個人としては 消極的な反対 といったところか。
以前に施主の話を聞いたときも 同じような印象だったと思う。
「うちの母屋は 残す価値がないでしょう・・。 材料も細いし・・。」

今日の海岸屋スタッフ4人のうち
一人から 反対意見が出た。

大黒柱が太いから
差鴨居が大きいから その民家に価値があるのか。 
そういった点からではなく 単に家の形 として見たとき
この母屋は とてもきれいだ と。

例えば 大きくもなく 立派な材料も使ってない
こんなタイプの家こそは 一番残りにくい民家だといえるだろう。
また、そうではなく
つまり 材料の良さではなく
希少価値でもなく
錆びたトタン屋根や 崩れた瓦のなかに
美しいフォルムを見抜けるかどうか なんだろうか。

そんなことを考えながら
知り合いの大工さんのブログを見ていたら
細くて曲がりくねった材料でできた家を
丹念になおした写真が出ていた。
それが とても美しかった。
そうか・・・こういうことなのか・・・。

自分には 見えなかったものがあるようです。

もっと柔軟になれるといいんだな。

今日のきれいな月が みんなの上に等しく出ていても
気づかなければ それまでだ というのと 一緒かな。

うーん これはだいぶ負け惜しみだな。

by kaiganyafoo | 2010-03-03 23:12 | 民家 | Comments(0)
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