海岸屋ふー通信


海浜住宅建築舎
by kaiganyafoo
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
公式サイト
最新の記事
神楽坂建築塾に学ぶ
at 2017-06-13 20:35
木材との付き合い
at 2017-04-22 07:38
海岸屋、海の近くで上棟
at 2017-03-31 19:14
東京直行便終了
at 2017-03-21 20:01
新年のごあいさつ
at 2017-01-05 13:59
最新のコメント
川越さま 山で木を伐っ..
by kaiganyafoo at 09:01
>kaiganyafoo..
by 川越 at 12:57
下駄の材料なんかもそうし..
by kaiganyafoo at 07:05
桐の産地に行くと材料を ..
by 余計なお世話かも at 22:31
川越さま 外壁の材料だ..
by kaiganyafoo at 20:16
外壁材というのは一度雨に..
by 川越 at 18:45
ご、5年目? まじっす..
by kaiganyafoo at 22:25
4年目に突入しました。 ..
by 余計なお世話かも at 21:29
夏の暑いさかりに上棟参加..
by kaiganyafoo at 18:26
やっと正月が明けきりまし..
by 余計なお世話かも at 21:27
フォロー中のブログ
外部リンク
カテゴリ
以前の記事
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧

<   2015年 12月 ( 3 )   > この月の画像一覧


謎の割烹

みなさん おつかれさまです。


このあいだ 床屋に行ったんですが 寒い! です。

つむじの辺りの髪が細くなってきてるので 
もうすぐハゲるね と店員さんに言ったら
いやいやいや まだ大丈夫ですよ と返されました。

・・・・「まだ?」

男にしかできない髪型、 バーコードヘアーにも惹かれるんですが
ハゲたらここはスキンヘッドしかないでしょうね。
誰も眼を合わせてくれなくなることを覚悟しなくては。




さてこれ。
a0157159_1933680.jpg
謎の割烹 味占郷 とあります。

みせんきょう って何?
魅せん今日?境?
何かの語呂合わせでもあるのかと悩むこと数日・・・(典型的なムダ努力)


これは家庭画報に、身元を隠した杉本さんが架空の割烹を開くという企画
・・だったらしいです。
名乗り出ちゃいましたね。

これを千葉市美術館は再現しました。
12月23日で展示は終わったからどうしても見たい人は来年京都へ行ってね。
この割烹は見ものですから。


で、 見ものは料理もさることながら その床の間のしつらえ。
例えばこれ。
a0157159_2294764.jpg
掛かっている軸、なんだかわかりますか?
海岸屋はしげしげと眺めたんだけどわからなかった。
これは小野道風の書なんだそうです。(ホラ、花札の傘さしてるアレっす)

道風ー?
平安時代の人だよ? 1000年以上昔だよ? (国宝指定の書もある)
それがなんで冷蔵庫のフタみたいなところに字がかいてあるのかな?
と思ったら、冷蔵庫ではなく豆腐なんだそうです。

道風だけに豆腐・・・
・・・
・・・
ヤバい。
杉本先生 バカかもしれない。
少なくとも怖いもの知らずではあるよね。
国宝級の書を使ってオヤジギャグ炸裂させる人ってどうなの


他にたくさんの素晴らしい軸があったんですが
海岸屋が一番ぐっときたのはこの軸。
a0157159_2034833.jpg
二月堂焼経と言うそうです。
見えますか?
下の端が波打つように消えてしまっているのが。

海岸屋は最初、この経巻が火事で焼けて水をかけたから金泥が溶けてにじんだのかと思って見てました。
けど、違う。
焼けているんです。
a0157159_20532767.jpg

同じ色の紙で裏打ちしているからそう見えるだけで
下、三分の一くらいは無くなっている。



東大寺の二月堂が修二会のときに火事で焼けて、その跡から見つかった経巻をこうやって表具をしているわけですが、これを誰がそうしたのか。

古くて貴重だからか
経だからか
それとも美しかったからか。

長い時間を超えて今に伝わる様々なものが
常に消え去る瀬戸際を渡ってきていることが
この軸を見ると迫ってきます。
そしてそれを大切に思った人がいたことも。

もの作りをなりわいとする者は、時代を超える物を生み出したいと誰しもが願って皆果たせない。
だが、この焼経はどうか。
その時代を色を濃くまとっているからこそかけがえのないものになるのか。
そんなこんな事を考えさせられました。

他にもたくさんたくさん素晴らしいものがあって
それらの組み合わせも圧巻ではあったのですが、ちょっと紹介しきれない。



さて大事なことをもうひとつ。

この割烹は実際に客を招いているのですが
お名前を以下に列記します。(女性のみです当然)

宮沢りえ
鈴木京香
中谷美紀
村冶佳織
寺島しのぶ
阿川佐和子
山口智子
余貴美子
木村佳乃 ほか。(略した方、ごめんね)

誰の人選?え? 誰なの?
ここは大事なところだから是非知りたいなぁ・・・ ぜひ。

ではまた。

by kaiganyafoo | 2015-12-24 21:44 | 読んだ本 | Comments(0)

圧巻! 杉本博司展

みなさんおつかれさまです。


まだ30代の大工さんと仕事してて
えええ?ももひきはいてないんですか? と言われた海岸屋です。
まだももひきはくほど寒くない外房 東金です。

ちなみにその大工さんは
「俺なんかももひきキルティングっすよ」 だそうです。
体を大事にするのはいいことだ。




さて、杉本博司。
ご存じ?

海岸屋はついこのあいだまで知らなかったからえらそうなことは言えませんが
世界的な美術家だそうです。(美術家ってなんだ?)

とにかく杉本博司展なんです。

場所はここ
a0157159_21353168.jpg
千葉市美術館 
旧川崎銀行千葉支店の建物をまるごと包むようなかたちで建物がたてられています。
いいね。 いい出来です・・・って建物の話はおいといて
まず写真。
a0157159_22114861.jpg
ご存じ (かな?) 海景のシリーズ。
なんでも技術的にはすごいものなんだそうだよ。

憑りつかれたように見入っている方もいらっしゃる。

海と空と水平線 という強い構図だけど
単調な写真とも言える。(シンプルって言えないのかな?キミは)
海岸屋は ずいぶん変わった額だなあ としげしげ眺めていて
「鉛でできた特注の額なんですよ。」 と学芸員の方に言われました。
トホホ。

モダニズムの建築とかに飾ったらいいのかな と思ったけども。

杉本さんの写真は、海を撮っていても 海を見せたいわけじゃない。
ナニモノカの思想があって、それを表現するために
写真という手段を使って
海の景色に仮託して表す・・ 
(はい わかりませんよねですよね)


次、これ。
a0157159_2022368.jpg
このシリーズは映画館で映画を一本上映して、その間ずーっとシャッターをあけておくんだそうな。
するとスクリーンは露光しきって白く写る。

理屈を言えばその白いスクリーンには一本分の映画の情報が写っている
・・・わけなんだが、見えないよねぇ?

杉本さんの写真のテーマに 「時間」 というものがあるそうなんだけど
大昔から変わらない海の風景も
上映時間全部あけておくシャッターも
たしかに時間を写す行為だと言えるかもしれない。
でもな
普通写真って 時間を止めるっていうか
連続して移り変わり続ける風景を切り取るっていうか そんな行為だよね?
ずいぶん変わったテーマを選んだという気がします。

海岸屋は、世の中には豪華な映画館がたくさんあるんだなぁ と思って
そればっかり見てました。 
だってスクリーンは白いんだもん。

古い洋館とかに飾ってもいい気がしますが。



次、これ。
a0157159_20333368.jpg
ジオラマシリーズだったかな。

わあーでかいなーきれいに焼き付けてあるなー奥行きいっぱいにピントが合ってるなー
以上。
無理。
なんだかさっぱりわかりません。
ごめんバカで。
大昔にはやった覗きからくりに似てるよね?
(ごめんバカで)
地下室の壁に飾ったら解放感が・・・
(同上)



ブタに真珠
ネコに小判
海岸屋に杉本




でもな、後半戦はそうじゃない。
a0157159_20384864.jpg
利休(!)の消息(手紙だ!)に見入る我が社のK女史。

掛け軸は利休あり白隠あり一休あり
建築関連では白井晟一あり堀口捨己あり・・・
もうウハウハです。(下品)


千葉市美術館ごとき(失礼)が
世界の杉本の仕事を網羅するいきおいの展示をするなんて
まさに圧巻なんだと思いますが、後半はまたこんど ということで。

(いやーこの後半がおいしいおいしい) と気を持たせるところが悪漢。
ん? 悪漢というほど大物じゃない?
まあね。

ではまた。

by kaiganyafoo | 2015-12-18 20:52 | 読んだ本 | Comments(2)

職人が見る夢は

みなさん  おつかれさまです。


千葉の森林組合からパンフレットが出ました。
これです。
a0157159_1856370.jpg

このページに聖なる焙煎室という題名でkusa喫茶の仕事を載せてもらいました。
自分たちの仕事に 聖なる という言葉を冠するのは不遜だと思われるかもしれませんが、それは私たちに由来するものではなく、施主であるkusaさんに由来するものなのです。


みなさん 様々御異論はございましょうけれど
これでも海岸屋は職人のはしくれを自任しております。
何をもって 職人と決めるかというと 
たったひとつのことをやりつづけることをもって職人とします。
これが海岸屋の職人の定義。
誰ですか そんな乱暴な定義があるかとか言ってる人は。
私だって薄々そう思ってるんだから静かに。

さて、そのわたくしの目から見るとkusaさんの姿勢と技は まさに職人のものです。
コーヒーに人生を捧げているかのようです。


現代は とかく気の散る時代で
人々は多様な対応を迫られて生きています。
そしてあれこれと手に入れなければならないものに振り回されていきます。
けれども。

それはあなたの仕事の聖性を失わせるほどのものでしょうか。
そんなことをkusaさんのコーヒーを飲みながら考えるのです。
(あくまでも時々ですからね。やっぱりね。)

自分の仕事が聖なるものとしての光を帯びることをひるむことなくとらえることは
たくさんの夢を捨てることを意味します。
その人が捨ててきた夢の数の多さと厚みとに人はうたれるのではないでしょうか。
あいかわらず海岸屋はそう思う自分とそうでない自分とでできあがっているのですが。


コーヒー好きの皆さんは外房においでになったとき
是非kusa喫茶まで足を伸ばしてみて下さい。
それこそ極上のコーヒーと素敵な笑顔と
それを海岸屋がどう感じたかというあらわれである焙煎室をごらんになってみて下さい。
是非ぜひ。

ではまた。

by kaiganyafoo | 2015-12-14 20:23 | 海岸屋ふーの流儀 | Comments(2)