海岸屋ふー通信


海浜住宅建築舎
by kaiganyafoo
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カテゴリ:工事( 327 )


経師仕事その2

みなさん おつかれさまです。


一昨日 28日は 有限会社海岸屋ふー恒例の餅つきでした。
こうれいを変換したとき 高齢とでたので ちょっとムッとしましたが。
はい
恒例で
好例で
高齢・・です!ちっ!!





さて
経師仕事 その2 です。

前回は、4度の重ね貼りを終えたところまでだったんですが、
そのあとに貼った紙が圧巻。
a0157159_2320896.jpg
まず薄い。
これをベタ貼りするわけだけども、どうします?

ただでさえ濡れたら扱いにくい和紙なのに
これに全面 糊をつけたら持ち上げることもできません。
もちろん写真でわかるように糊の濃淡はいくつかのバットで分けてはあります。
答えはこれ。
a0157159_23383229.jpg
下敷き状の板そのまま持ち上げて壁に押し付けて それからそっとはずします。
a0157159_23402691.jpg
すぐさまふわっとはがれてくるのを撫で刷毛でそっと押さえる。
たぶん糊はぐっと薄い糊なんですね。

そして天井
a0157159_23432838.jpg
一人では はずした下敷きを置くこともできないわけで
こっちで糊をつけつつ、その下敷きはぱっと受け取って
手渡した人は刷毛で押さえていく。

「天井は一人では貼れませんね」と小野瀬さんが言っていたことはこれだったんですね。
たぶん
素人だったら一枚も貼れません。

そして左官仕事の場合 下地ほど、糊だったらそれを強くいれて
上塗りになるにしたがって糊を減らしていく というセオリーがありますが
それは経師仕事でも同じだったようでこのあとの仕上げ貼りはどうなるんだ と
傍でよけいな心配をするわけであります。

a0157159_00099.jpg

仕上げ貼りはもう撫で刷毛もつかいません。
別に用意した紙で上から押さえつけていく。
そして腰に差したものさしで間隔を測りつつ次へ。

こうして貼りあがった和紙の和室
昼間の表情
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夕方の表情
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そして夜の表情
a0157159_0125856.jpg

a0157159_01520100.jpg
明かりを下において写真を撮っているのは撮影用に だからではなく
ここの部屋には天井照明がないから。

そのわけは、昔の和室には上からの明かりなどなかったから というもの。
もー
陰翳礼讃ですね。
というか
ここの部屋にどんな照明器具を取りつけたらいいのか という問いに
皆が納得できるだけのものが提案できなかった ということになるのかもしれません。
あるいは不遜な言い方になるのかもしれませんが
それだけこの和室の完成度が高いということかもしれません。
それは自慢ではなく 小野瀬修雅堂という仕上げ担当への賛辞です。



最後に本当の蛇足を申し上げますが
この経師仕上げは現代ではほとんど採用されることもないと思います。
湿式工法でもあるため手間がかかります。
和紙は生産が減少していて真正なものは高価でもあります。
ビニールクロスとは違って生活にも注意を要する。
でも
海岸屋は今回の工事をさせてもらったことを感謝しています。
それは 極上の仕上げだと思ったからです。
こんなに静かで深みがあって暖かい仕上げは見たことがない。


どなたか是非ぜひやってみて下さい。
このブログを読んでいるような高貴で奥ゆかしい皆さんには
いかにも似つかわしい部屋ができること請け合いだからです。よいしょ。
ねー 小野瀬さん。

たぶんネットなどには見向きもしないであろう
ひたむきな職人さんに呼びかけたりなんかしつつ
またね ということで。

by kaiganyafoo | 2014-12-30 01:11 | 工事 | Comments(0)

経師仕事

みなさん もー年末っすね。
海岸屋は毎日仕事っすよ。

まだまだ仕事だい!
というみなさん 共に仕事にはげみましょうぜ!

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これは昨日の昼飯の様子なんですが、
このとき先輩が 「キティちゃんはネコじゃない」 と言ったんです。

は?

じゃ何? 熊?
さっそくスマホで検索してみたら・・・

ネコじゃないらしい・・

じゃ、もしかしてミッキーもネズミじゃない?
いやいや あれはマウスと名乗ってる。
でも うーん サンリオ 何をたくらんでる?





さて経師の仕事です。
木更津の現場は、今まで望んで得られなかった仕事のいくつかがかなった現場でしたが
そのひとつが経師屋さんとの仕事でした。

はじまりはここ
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千葉にあるas it isという美術館の和室。
ここの和室は壁も天井も和紙で仕上げてあります。
ここの仕事の仲立ちをしていただいたOさんに言われて見に行きました。


実は海岸屋の自宅の和室も壁の仕上げは和紙。
今から15年ほど前に引き渡したU邸でも和紙仕上げをやりました。
でも
自宅は母親と妻が和紙を貼りましたし
U邸では施主と海岸屋で始めて中途で挫折、
無理を言ってクロス屋さんに後半を貼ってもらいました。
つまり 素人細工。

素材の表情に助けられてなんとかなってはいるようでもありますが
いつか和紙を使いこなせる専門家と一緒に仕事がしたい、と思ったものです。

好機到来。

いつもいつも和紙のこととなれば相談に行く 「紙舗直」
そこで紹介してもらったのが今回お願いした小野瀬さんです。
a0157159_20365896.jpg
あれ? もう貼ってますね。(なんちゃって)

下地は最初 ふすまの中身と同じ「組子」を組むつもりでしたが
左官下地と同じ 木摺りでも大丈夫ということでそれに変更しました。
a0157159_20434930.jpg
一番はじめに貼るのは極厚の和紙。
糊も強いものを使って全面べったりと貼る。
でもまだ木摺りが透けてますね。



そしてその上にもう少し薄い和紙を これも全面に糊をして貼る。
a0157159_20484093.jpg
わかりますか?
バットの中の濃い糊を全面につけてます。

これを貼ると木摺りはほとんど見えなくなります。
そして ここまでが下地仕事という扱いらしいです。

年月が経って張り替えをするというときも ここまでは残しておく。
そして次に貼るのは袋貼り。


袋貼りというのは・・
a0157159_211857.jpg
紙を揃えて、切りたいところに水をつけて、骨でできたヘラでこすって、
それから少しずつずらした紙に糊をつけます。
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そうです、紙の縁にだけ糊を付けますから
中ほどは袋のように浮いた状態になってるんです。

貼ってますね 袋貼り。
a0157159_21145741.jpg
そしてその上からもう一度袋貼りで貼る。
これは二重袋と言うらしいです。


もう4回も貼りましたがまだ途中。 ふう。


糊の付け方 糊の濃さ
刷毛の種類 刷毛の使い方
和紙の種類 和紙の扱い方・・・  見ているとなんでもないようなひとつひとつが深い。

ついうっかりと それは何ですか・ などと尋ねてしまいそうになるけど
そう簡単にわかりやすい説明ができるようなことばっかりではない。(だろう)
それは
海岸屋がどうしても手で鉋をかけたくて
「それは何で?」 と聞かれたときに閉口するかんじからの想像なんだけど。

注意深く見なければ、一枚しか貼ってない素人仕事でも
あらゆる素材と技術を駆使した本格の仕事でも 同じに見えることもある。
表面は同じ和紙だったりすればなおのこと。

「一体何が違うのか」 と正面切って尋ねられれば、 
とりあえず 「感動が違う」 とでも答えるべきなのかもしれません。

その「感動」 のために人は ポルシェに乗り  数寄屋橋次郎に通い アルマーニを着るのでしょうから、
ある種の人が お茶を習い 等伯を愛で 自宅に経師仕事をさせたとしても不思議はない。・・・のではないんでしょうかね?
・・・・・・・・。




いかんいかん
こんなに能書きばっかり言ってるから海岸屋は職人じゃないとか言われるんだな。
でも
キティちゃんだってあんなにネコっぽいのにネコじゃないんだから、
いつもニッカはいてる海岸屋が職人じゃなくたって・・




いかんいかん脱線脱線
えー
経師仕事はまだ続きがあります。
後編 もしかすると番外編へとつづくかも だ。

ではまた。

by kaiganyafoo | 2014-12-27 22:18 | 工事 | Comments(4)

左官工事のてんまつ2

みなさん おつかれさまです。



10年近く使ったいすゞのエルフにお別れをした海岸屋です。
まだ(?)15万Kmしか走ってないし、4WDだからぬかるんだ現場でも平気だし
とっても気に入っていたんだけど 千葉県の職員が事務所に来ました。
「おめぇ、このまま乗ってると50万円の罰金をくらわすぜぇ?」 (註イメージです)
と脅かされて(註イメージです)
あどけない海岸屋は泣く泣くあきらめました。(イメージです)
a0157159_135118.jpg
これはトラックを自動車屋さんに持って行ったときに見たダイハツ フェロー。
(おい!トラックの写真はどうした!)





さて 左官工事。
a0157159_2043319.jpg
これは親方の白石さんが中塗りの上に材料を塗っているところ。

今までの海岸屋の経験では 「仕上げ塗りをしているところ」
つまり最終工程です。
しかし今回は違った。
これは 「仕上げ塗りがはじまったところ」 だったんです。
この時はまだよくわかってなかった。

一回 「ガリッとこすって」
その上にもう一回塗って
これで仕上げの準備ができたから 
「来週また来ます」 と言われました。
???



これはその来週。
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今度は白石さんが一人でやってきて 「仕上げの塗りをはじめたところ」

その肌
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海岸屋の手は比較対象のためのもの。(触ってないっす!)

そのあと最後の?仕上げを塗ります。
その肌。
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そしてそれが乾いたところ。
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この途中で いかに鈍い海岸屋でも薄々わかってきた。
「今まで見てきた左官仕事は簡易的なものでしかなかったのだ」  
情けない。

つまり「仕上げ」と称する塗りは4回か それ以上塗っているわけだけど、
その最初の 「ガリっとこすった」 段階でも 「仕上げの色」 は着いている。

現代の仕事では これでおしまい もアリだと思う。
でも
左官の仕上げって 「色をつけること」 か?

海岸屋が長い事感じていた違和感の正体が見えてくる。

色をつけるだけなら塗装でいいのだ。
左官には左官でなければできない仕事がある。

例えば仕上がった壁の肌合い。

実はこの部屋の隣は和室で そこでは手漉きの和紙を貼っていたんです。
(おーう そんな工程管理をしていたのは誰?)

この左官の肌はそこにあわせてつくったもの。
はい
「和紙の風合いになじむ漆喰の仕上げ」 なんです。
これはほかの仕事で替えがきかない仕事ではないだろうか。



そして昨日も言ったけど 左官の仕事は圧倒的に 厚みによるものだと思います。
厚みは必要。
だから 壁に厚みをつけるための技術は昔から積み上げられてきた。
砂の配合
ノリの配合
ツタの配合
それはなぜか 安全のためか安心のためか。
無駄なもの不必要なもの と切り捨てられてきただろう仕事に
こんなにうたれてしまうのはなぜか。
中に住まう人を守ることこそすまいの役割なはず。 


それを昔の人はよくわかっていたのではないか。
心を満たさない形ばかりのすまいは不気味なものではないのか。




多少の強がりを含みながら今回も言わせていただくけれど
これだから建築屋はやめられない。
壁左匠しらいしの皆さんに感謝。
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ではまた。

by kaiganyafoo | 2014-12-06 21:14 | 工事 | Comments(0)

左官工事のてんまつ

みなさん おつかれさまです。


クリスマスが近づいちょりますなぁ・・

今年のプレゼントは 悪魔の実っすか。
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なんの能力がいいかなぁ・・
ゴムゴムの実は現場で使えそうにないなぁ・・
もとから泳げないから失うものはないし。



さて
今週 左官工事と経師の工事が終わりました。
左官工事というと9月の末に記事にしたっきりでした。
え?
そんなに?
むー
そんなに なんですねぇ・・ 怠慢だな。すんません。
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下塗り 中塗り 仕上げと三回に分けて塗ると聞いていたので
てっきり3回塗れば終わりかと思っていたんですが違った。
うん
全然違う。

全部で何回塗ったんだろう?
8回くらいかな・・

途中で 『何回塗りました?」 と親方に聞いても
「何回かなぁ・・」 と言ってあまりそこには重きを置いてないようす。

確かに回数ではないのかもしれない。
でも では何を基準に塗っているのか と言えばたぶん
「仕上がるまで」 塗っているんだと思います。 (違ってたらすません)

これは昔 若い大工さんが毎日 夜 研ぎものの稽古をしてると聞いて
「何時間くらい研いでるの?」 と海岸屋が尋ねたら
「時間じゃありません。 研ぎあがるまで研ぐんです」 
という答えが返ってきたのに似てるかな?

えー
この写真は中塗りが終わってそのあとに角だけ作りにきたところ。
この時点まで4回くらいは塗ってると思います。
本麻のメッシュも何回かは入ってます。
厚みも15mmくらいは塗ってある。
これでは石膏ボードの下地では無理だったね。
重いし。

現に天井に厚みをつけて塗ってくれと言われて塗ったところが
4~5日たってからボードごと落っこちたことがあると言ってました。

どうしてそんなに厚みをつけるのか と言えば 
必要だからということになるんだと思います。

壁を軽くたたいてみると (おい!)
石膏ボードに3mmくらいの薄塗りをした左官壁(あ!ウチの事務所のことだ・・仮設)
とは違う手ごたえです。
しっかりしてる。 当たり前ですが。

さらに 遮音性とか保温性とか蓄熱とか いろんな性能的な違いがあると思います。
そして感覚的にも違う。

どう違うのか 懇切丁寧に説明してあげたいけど
残念 紙数が尽きました。 (ウソつけ!!)

とりあえず 「角だけ仕上げる」 というのはこんなかんじです。
a0157159_225295.jpg
木部で見えるところが2分だから
左官の角の面も2分くらいがいいかな? ということで決めたら
これがまぁ 大変な決定だったわけで。

今は面の仕事は塩ビの役物を使うことが多いけど
これはそれを左官仕事でやるということ。

難しいよ。
これを木でやるときですら 「面取り鉋」 という
定規のついた鉋でやるもんな。
まして ぬるぬるべたべたの漆喰で まっすぐびしっと塗るなんて・・無理。

面鏝
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ちなみに 丸い面だった場合は仕上げ塗りと同時にやるんだそうです。

ううむ  知らずに手間のかかることを頼んでいたんですね・・
そして
これは蔵の戸前の面白 面黒などの手法にも通じるんだそうな。

なに言ってんだかわかんないっすよねぇ・・


安心して。
懇切丁寧に(また言ってら) お伝えしますですよ。
こうやって込み入った話をするとアクセス数が下がるんだけど
一部の人は楽しいよね (君だ 君。)

そうやって詳しく左官仕事のてんまつをお話することによって
今回海岸屋が感じた 左官壁の考え方 が伝わるんじゃないか・・と。

ね?
石膏ボードの上に 数mmの左官材を2回こすって
それで左官だよ って言うのが不気味なことだというのがわかるんだと思う。

何が不気味かって?
それもまたおいおいと。

では。

by kaiganyafoo | 2014-12-05 22:24 | 工事 | Comments(2)

床の間まわりの顛末

みなさん おつかれさまです。

いろいろあります。
まあね
いろいろあるもんです。(なんのことだか・・)



さて
床の間まわりがまとまりました。
まとまった写真はないんですが(おい!)
その経過をご報告いたしましょう。

床柱は 日本栂ではない という答えが出てから
それでは 「木曽桧の四方柾」 ではなかろうか という
まるで天下無敵みたいな案を胸に木材のワンダーランドへ・・
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なぜかみんなご機嫌モードです。
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見てる見てる
材木商のJさん F棟梁 大工のTさん・・
そして海岸屋はなぜにこんなに引きの構図で?

床柱はじきに決まり 次は床の地板だ。
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「一枚では無理だ!」
「では矧ぐか! これとこれか?」
「いやいや これは材料に失礼だろう・・」
「では二段にするか・・」

おー
フランス料理の銘シェフが食材を前にクリエイティブな・・・ん?
能書きはいい?
そう?

そしてこう。
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ねじれを抜き 寸法を決め
吸いつき桟を入れます。

木は動く。
動かないように塗り固めたり 焼いたり蒸したり
そしたら木は木じゃなくなって人にも寄り添わなくなるのよ。
動かしつつ留めておく。
そのための手立てならば先人はたくさんの手本を残しておいてくれてます。

そして現場ではこう留める
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吸いつき桟は床に固定。
吸いつき桟と床板ははまっているだけ。
湿気れば太る 乾けば痩せる 動くことはできるようでいて
捻じれられない 割れることもない。

そしてこれは天井板でも一緒
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これは床の間の天井板。
お前 これを仕上げてみろ と今言われても無理。
この手の仕上げは ゆっくり引いたのではツヤにならない。
すばやく引いたら逆目が怖い。
よく仕上げたなぁT君。

刃先を丸く研ぐ 裏座を詰める
杢目の流れに逆らわない  まあ それはそれとして
ここにも吸い付き桟が入ってます。

あまり厚い板ではないので 桟の仕込み具合が大事。
弱くてはゆるむ
きつくては張りすぎる。

で取り付けました。
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まだきっちりと留めてないので廻り縁とのあいだが透いています。

ん?
廻り縁はどこ?
はい 見えるのは2分 6mmです。
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というわけで きっちりと透きなく仕上がってはいるものの
がっちりと固定されているものがなにもない という楽屋裏でした。


最後はそれを支えた先輩の道具。
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やれやれ 真面目にやってたらもう明日。
オチをまとめる気力もない海岸屋に皆様のご理解を。
ではまた。

by kaiganyafoo | 2014-11-20 00:32 | 工事 | Comments(4)

次は和室

みなさん 日曜日でっせ

仕事をしている人は立派な人か
海岸屋のように仕事の遅い人かのどっちかですね。
どっちにしてもお疲れ様です。





さて
左官屋さんの登場でリビング方面はやや一段落なんですが
窓開けに通っていると徐々に乾きつつあるのがわかります。
a0157159_18312597.jpg
窓の周囲だけが白っぽくなってますよね。

でもね、なんだかいつもと違うんです。
いつもだったら窓ガラスがびっしりと結露してるんですが
そういうふうにはなってない。
そのかわり壁は濡れてます。

海藻の糊を使ってるとゆっくり乾くのかしら・・・



さて、 次は和室です。

和室は経師仕事。
壁と天井に手漉きの和紙を張ります。

これは最初 組子の下地という話も出たんですが
最終的には木摺りになりました。
a0157159_18423376.jpg
これは木摺りの厚みを決めて
白太の柾目
白太の板目
赤身まじり  の三つに分けているところです。

白太の柾目って あんまりないよねぇ・・・


そして・・・
a0157159_18453033.jpg
栂の柱を木取りしてみました。
右側にちらっと見えているのは落し掛け。

海岸屋は和栂という材料をはじめて触りましたが
あんまりほかの木には似てません。

目が込んでいて硬くて
古くなると焼けが深いところまで入ります。
写っているのは木表ですがかなり割れも入る。
a0157159_18511497.jpg
横は柾目になっている木取りですが この柾目は逆目が入り混じって
いわゆる縄目というものになっています。

うまく逆目を止めて仕上げると
なんだかキラキラしたかんじの肌に仕上がりますが、
手のかかる材料ではあるように思います。

昔の人が 檜普請よりも栂普請と言った その気持ちになって
栂の良さが腑に落ちるまでこころゆくまで仕上げてみよう・・・と思ったんですが
お腹がすいて気が散ってきたので今日はおしまい。
ええ
腹が減ってはむにゃむにゃです。

秋だし。

あっそうだ
先輩がハゼを釣って持ってきてくれたんだった。
いけないいけない
早く帰ってハゼのてんぷらを食べなくちゃ。

そういうわけでお先に。

by kaiganyafoo | 2014-09-28 19:05 | 工事 | Comments(2)

左官の下地は木摺り

みなさん おつかれさまです。



何度聞いても文楽の良さがわからない海岸屋です。
とかなんとか書くとどこかの市長みたいですけどそっちじゃなく落語のほう。
ええ
高座で絶句してそのまま引退した桂文楽です。
・・・・
わかんないんだよなぁ・・
ウマい?






さて それはともかく左官の下地。
普通は石膏ボードだと思います。
でも
今回は木摺り。
もう、木摺り下地が使える というだけで嬉しいっすね。
a0157159_2352521.jpg
杉の白太(しらた)、柾目が上等でしょうね。
これは白太だけを選び出したもの。

なぜ白太かというと「アク」が少ないから。

珪藻土にしても漆喰にしても、直接 木材にくっつくと木のほうは黒くシミになります。
漆喰のほうは黄色っぽい色が染みだしてくる。
それは木材のアクのせいだと言われていて白太はそれが少ないとされているんですね。

柾目がいいのは、左官仕事で濡れたり乾いたりを経ても
あんまり反り返ったりしないだろうということから。

壁、天井にそれを張ったところ。
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いやー 手間かかるわ。木摺り。

左官屋さんと打ち合わせをしたときは 最初にキジックイを塗って・・ と言ってました。
生漆喰 ですかね?
中塗り 仕上げと 三回塗る(らしい)
a0157159_23373845.jpg
床はラワン材。 壁の木摺りが下まで張ってないのは巾木を取り付けるから。

こんなかっこうしてます。 巾木。(上にのっかっているやつね)
a0157159_23394389.jpg
変なかっこうだよね?

下が透いているのは床板の伸縮が出たとしても左官壁に響かないようにするため。
巾木とは言っても木部はほとんど見せません。
サッシまわりもそんなかんじです。
もう一息。
必死な気持ちで仕事をすることができる幸せ。



さてさて・・
そんなこんなで富士も夕日に映える時刻
a0157159_043153.jpg
この先 どれだけ世の中が変わったとしても
人間はここを越えることはできないだろうねぇ。
ではまた。

by kaiganyafoo | 2014-09-21 00:11 | 工事 | Comments(0)

宮大工とか・・

みなさん おつかれさまです。

夏です。
間違いなく。
ずーーーーと夏だったらなぁ・・



このあいだ高速道路で合流車線で流入させてもらったら
同乗してた人に 「ハザードたけや」 と言われました。
ええ
「ありがとうねー」 のサインでハザード点灯させますよ?
でも
ハザードって たくもんですか?
焚く?
炊く?
ニュアンスは伝わるけども。


海岸屋は日頃どう言ってるかな・・
ハザード出す かな?


さて
お宮の仕事です。
a0157159_21345951.jpg
アップでどうぞ。
a0157159_21422175.jpg

ええ 犬走りの打ち替え工事です。

はい
そこのアナタ
「なーんだ」 と言いましたね?

むー
それはなぜ?

宮大工は大工の中でも「サイコー」だそうではないですか。
では
宮土方は「サイコー」 ではないのはなぜ?
(はい 宮土方なんてありません。 念のため)
・・・・・
・・・・・



まあ つまんない因縁つけてないで帰って寝なくちゃ。
一日お日様の下でハツリ仕事は体にこたえるのよ。





おまけの写真は そこの神社にあったサカキ
a0157159_2148524.jpg
そして こっちが本サカキ
a0157159_21483744.jpg
並べてみるとずいぶん違う印象の木ですね。

一緒に仕事をしてた基礎屋さんに今日 教わりました。
仕事をくれた70余歳の大工さん(バリバリ現役)と二人に
「やっぱ若いやね」 と言われましたがね。
だから
明日も若いとこみせなくちゃ。

おやすみなさい。








追伸
海岸屋は20歳年上のこの基礎屋さんを尊敬しています。
仕事もちゃんとしています。
木遣りも上手です。
今日は 本人が 近所の神社で絶えてしまっている鞨鼓舞いの
最後の舞い手であることも教えてもらいました。
いつまでも一緒に仕事をしたいです。

by kaiganyafoo | 2014-07-29 22:05 | 工事 | Comments(6)

経師屋さんという仕事

みなさん こんばんは。


もーのすごい と言うふれこみの台風でしたが
千葉 外房はさほどではありませんでした。
被害に遭われた方々にはお見舞い申し上げます。





さて 経師
これは きょうじ と読みます。
ご存じですかそうですか。

仕事は 掛け軸 屏風 などの表具関係、
(かけじく びょうぶ ひょうぐかんけい・・え? うるさい?)
建築にかかわることでは 障子 ふすま あとは張り付け壁などもありますね。
主に 紙にかかわることを仕事にしている職人さんです。

とは言え 今 壁紙を貼る職人はクロス屋さんと言われていて
経師屋さんとはおもむきが違います。
どう違うか。


海岸屋は部屋の内装に和紙を貼るのが好きで
自宅の和室も 茨城の西の内の紙を貼っていますが
これを貼るのはけっこう難しい。
と言うのも 手漉きの和紙などは糊をつけると柔らかくなって伸びやすくなって
それから刃物で切るのも切りにくくなる。
大判の紙などとても無理で でも小さい紙でもつまみあげるとそこだけ伸びたりする。

一回現場仕事でそんなのをクロス屋さんに頼んだら ものすごく嫌がられました。
だよねぇ・・
でも
経師屋さんはそこが守備範囲です。


経師屋さんと組んだ仕事ができるようになりたいなぁ
というのが 海岸屋の長年の念願であって 
ですから打ち合わせに行ったときは嬉しかったです。


例えばこれ。
a0157159_1974222.jpg
きれいな紙がふすまみたいなものに貼ってあります。
ぴ-んと伸ばしているらしい。

壁にぶら下げてすぐのカレンダーみたいに くるっとなってたら仕事がしずらいのかな?
そして・・・
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(かっこいい)竹のヘラでぱぱっと剥がして
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なんだかわかりますか?
そう 数珠です。
でも、何も拝みません。
こうやって数珠で紙の上をこするんです。
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あまりの早業に手先が写ってません。(いや違います)
数珠擦り と言ったと思います。(違ってたらごめんなさい小野瀬さん)

たぶん 紙がしんなりとして 掛け軸とかにしたときに具合がよくなるんじゃないかしら・・
(違ってたらごめんなさい小野瀬さん)



経師屋さんというと 大昔に読んだ 山本周五郎の さぶ ですが
なんだか 糊を煮る場面があった気がします。
それを甕に入れて 長い事寝かせて・・・ と
精一杯の知ったかぶりをしてみましたが、
「糊を使わないで紙と紙をくっつけたりもするんですよ。」 と仰られます。
???

それは 紙の表面を毛羽立たせておいて 二つ重ねて
こんな刷毛で上からたたくんだそうです。
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うおー かっこええな。

もうね
打ち合わせとは名ばかりで 先生と生徒です。
だって
(かっこいい)竹ベら と
数珠と
漆塗りの打ち刷毛ですよ?  (道具からか!? ってそこが海岸屋ですがな。)

右を見ても左を見てもわからないことばっかりです。
すごく楽しい。 (いや打ち合わせだから)
まー
障子やふすまで建具屋さんと経師屋さんとのからみがありますが
今回の建具屋さんは江戸指物師の末裔でゼロ戦にも乗ったツワモノ。
じかに話をしてもらいましょうか!
(威張ってどうする)


だんだんと歳をとってきたおかげで 知ったかぶりなどしがちな海岸屋ですが
奥深い日本文化の前では 永遠の青二才なのだなぁ・・と感慨にふけったことでした。
いやー 楽しいたのしい。
いや
打ち合わせですから。 はい。

ではまた。

by kaiganyafoo | 2014-07-11 19:53 | 工事 | Comments(2)

木造の構造の話だ!!

みなさん 日曜日です。

すっかり うどん屋の手先になった海岸屋です。
どうも。





さて
いつもいつも (そして いつもいつも) お世話になっている日本民家再生協会ですが
先日の勉強は 「構造」   ひょえー

ひょえー って何だよ って思いますか?
ええ
難しいんです。 構造って。

えー?
大工さんって 構造なんかよくわかってるはずでしょ? って思うかもしれませんが
いや 
わかっているつもりで仕事してますが
もちろんそうなんですか
でも
この人の前に出ると そんな強気なことは言えない。
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はい 山辺豊彦先生です。
お久しぶりです。 先生。

先生って よく言う言葉だけど 本当の先生ってこんな人を言うんだよな。

海岸屋は大工塾というところに昔通っていて
そのときに山辺先生には色々教えていただきました。

もー 今回も 脳ミソがオーバーヒートするような 怒涛の2時間。


例えばこれ。
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柱の曲げ試験なんですが
4寸角に四方から梁を差したもので
黄緑色は NC、自然乾燥材で  
ピンク色はKC、高温乾燥材のデータです。

ピンク色 一発で折れてるのがわかりますか?
そのときの層間変形角は60分の1までいってない・・・

それに対して黄緑の自然乾燥材の方は4回にわたってねばりをみせて
最終的に40分の1くらいまで降伏しません。

つい最近のジャパンカップ(洒落)を思い出すなあ・・
データで見せられるとナットクしちゃう。
この講習会に来ていた民家の学校関係者で
「やっぱね!」 と顔を見合わせちゃいました。


もういっちょ
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これは3.11の東北の震災と阪神の震災の地震の波形を比べたグラフです。

左側の山 0.3秒とか0.5秒くらいでピークが来てるのが東北の波形。
右側の2秒から4秒くらいの波形が阪神。
最大の震度は同じくらいでも 阪神の波形はヤバい。


木密のほとんどがやられてしまうという
これがいわゆる キラーパルス というものの実態です。

えー
ブランコに乗っている人の背中を ドン!と突き飛ばしてもあんまり揺れないけど
1秒とか2秒かけて押せばぐーっと揺れる・・・みたいなかんじ? かな?



先生のこのレジュメには 新潟山古志村 三陸南地震 阪神 東北 と
たくさんの地震の調査に基づいたデータが満載でした。

勉強になった!
すっげー勉強になったけど これを自分の現場に生かせるようになるのは大変。
しっかりと学ばないとねぇ・・

もう一回 大工塾に通いたくなっちゃったなあ・・・


おまえいつ仕事するんだよ という声を聞きつつ
今日はそんなとこで。
では。

by kaiganyafoo | 2014-06-29 20:28 | 工事 | Comments(0)