海岸屋ふー通信


海浜住宅建築舎
by kaiganyafoo
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カテゴリ:工事( 322 )


ヒノキの浴槽の寿命

みなさん おつかれさまです。



唐突ですが、海岸屋は勤め人だったことがあります。

年下だった社長に、「ヒゲか坊主頭か どちらかをやめてほしい」 と言われて
それでは、と髪を伸ばしたんです。
フツーの七三分けに。

でもそれもだいぶうさんくさかったようで、同窓会のときに 
「東南アジアに女の子を売りとばしていそうだ」 とまで言われました。
やれやれ。



そのとき勤めていた会社が作った家のお客さんから電話がかかってきて
「ヒノキの風呂桶が限界です。」 と言われました。

えーと何年たったんだろう?
15年くらいかなぁ?

こんなかんじ。
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どうです?
イケてる?イケてない?

これ、はずしたらこんなかんじなんです。
a0157159_21573275.jpg
埋めてあるわけじゃなかったんですが、見えないところが傷んでますね。

一番傷んでいるところはここ。
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写真を撮ってるおバカさんの影が邪魔です。(はい私。)

これはもう無理ですね。
お湯が漏れる。

ここのお宅の旦那さんは立派な人で、自分で修理をしていた。
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銅板ですよ。
もしアナタが緑色のナニモノカだったら色あざやかなまま茹であがりますね。
(意味がわからない)

今でも仕事をしている風呂桶屋さんに聞いたら、昔ながらの風呂桶ならば修理ができるけど、この手の角風呂は部材の交換が難しくて、作り替えた方がいいそうです。
で、
お客さんは現代風の浴槽に入れ替える という判断をなさいました。
一件落着。


四角っぽい形で昔風の桶の浴槽もできる とその風呂桶屋さんが言ってたので
それをやってみたい気もしていたんですが今回は見送り。
直線部分は 「たが」 が利かない気がするんだけど大丈夫なのかなぁ・・
見送りって、次回が早く来ないと引退しそうだ、風呂桶屋さん。




浴室を平らな床に作って、そこにただ風呂桶を置いて
えいや!っとまたいで入る作りにしたらもう少し長持ちしたのかな?
海岸屋が子どものころはそんな風呂場だった。
鉄砲風呂って言うんですかね?
子どもにはまたぎにくいもんでしたね。



まあ ともあれ
日本式の家庭の風呂は まだまだ開発途上だというのが海岸屋の持論です。
ユニットバスに席巻されてますが、ポリバケツみたいな風呂場では癒されたくない。
腰から上をヒノキの縁甲板で張った海岸屋の自宅も20年を経てだいぶ傷んできてますけど、工夫をしましたから足元は一切腐ってないはず。

しゃがんで入るような小さい風呂桶がかっこよく据えてある風呂場 作りたいなぁ・・
(早桶みたいなどと言ってはいけない)
でもやっぱり足を伸ばしてゆっくりしたいのかなぁ・・



いろいろ言ってますがおまけの写真は
くだんの風呂桶屋さんが作った桶。
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いいですねぇ。
健康的だ。
作家じゃなくて職人が作った感がいっぱい。

ではまた。

by kaiganyafoo | 2016-01-30 22:41 | 工事 | Comments(2)

海岸屋、海岸だ

みなさん おつかれさまです。



まあ みなさんご存じの通り、海岸屋の名前は九十九里海岸から来ているんですが
そしてその海岸は九十九里、つまり396kmあって、北は銚子、犬吠埼からはじまって南は太東、ここで終わります。(註・たくさんのウソが含まれています)
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いいねぇ 海。
泳げないんですけどね。(!)

年が明けて一軒目の仕事は海の近くの現場です。
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東浪見。
すごいね。 「とらみ」 で変換すると出てくるよ。東浪見。
とう・ろう・み  なのか?

そこのお宅の犬。
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カメラが珍しいのか?
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落ち着きがないのか?
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エサをやっているわけではない。 
そして誰の手かなんて言えない。
やがて明らかになる日も来るであろうけどね。(思わせぶりかな?)
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やっと落ち着いたね。
それとも飽きたのか?

ここの現場は かっこいいお風呂を作らなくちゃいけない展開になりそうです。
「あのお風呂に入りたくてもう一回行く!」 的な。
海お風呂か?

相棒K女史には別に田舎素敵なお風呂のオファーが来ているようでもある。
こっちは山お風呂か?
世の皆様はいかなるお風呂をお望みなのかまずはそこを知るところから。(かな?)



おまけの写真はやっぱり波。
こんな怒涛の一年になるといいなぁ
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ではまた。

by kaiganyafoo | 2016-01-27 21:21 | 工事 | Comments(2)

日本霧除けの腕木

みなさん おつかれさまです。

秋です。
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いい月だったなぁ・・(すでに過去形)




このあいだ床屋に行ったら 「木の仕事をしてましたね?」 と言われました。
ときどき言われます。
昔は家で 「かまぼこの板の匂いがする」 と言われたりしました。
かまぼこの板屋の海岸屋です。(自己紹介)(ウソです)

木の匂いの正体はこれ。
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外壁に木を張っている。
いいねえ。
木を触っていれば機嫌がいいです。

この板 一回削って干しました。
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もちろん雨で濡れたりするんですが、そうやって濡らした方が早く乾く。
不思議でしょ?
そうでもない?


ぼんやりと仕事をしていたらホゾが曲がってしまいました。
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これが霧除けの腕木です。

しょうがないからホゾ穴もまげて掘って差し込みます。
a0157159_18445198.jpg

ばれるといけないから急いで作っちゃう。
なんとかうまくいったかな?
a0157159_18475354.jpg


まあたぶん誰も見てなかったと思うし、これを壊すころには海岸屋はこの世にいないだろうからクレームになっても平気だな。
もしばれたら このブログを読んでる人だけがアヤシイというわけです。





ブログの中身がボケーっとした話だったのでおまけの写真はかっこいい写真を。
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この洋館のお風呂場の写真がこれ。
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左側の手洗い、かっこいいんだけどなんで蛇口がないんだろう。
気になるなぁ・・
たぶんあそこのふくらんでる所から水が出てくるんだろうけど
なんだかすごく手が洗いにくそうだな。
浴槽の方にはクラシカルでステキな蛇口が付いているのになぁ。


なんでなんだか気になるままに またね。

by kaiganyafoo | 2015-10-30 19:14 | 工事 | Comments(3)

ハツリ

みなさん こんばんは。

すっかり週イチ更新になってしまっている海岸屋ふー通信です。
(夜は寝ようね。パソコンいじってないで)




今日は日曜日だけど 楽しいお稽古の日。
稽古 
稽古・・なんの稽古だと思います?
あー
ハツリって題が書いてありますね。
そう ハツリです。

ハツリって何? と言う疑問をおもちになるような
高貴なお生まれの方は当ブログにおいでにならないと思いますが、 これです。
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足柄山の金太郎さんがかつぐようなマサカリを振って
丸太を四角に加工する。 これがハツリです。

はつっているのは海岸屋認定、千葉で一番のハツリスト サムライS野です。
(あっ呼び捨て!)
あいかわらずの振り、切れ、パワー、スタミナ・・・そして笑顔!!

そして前回は親子で来てくれた「よけいなお世話かも」さん。
(ハンドルネームってのかな・・T橋さん)今日はフル出場。
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ここんとこ宮大工さんなのでお金儲けちゃいけないそうです。(いつもは儲けてるのか?)

そして、今日はじめてハツリを振ったS瀬君  新人登場ですね。
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若いし、林業やってるし、 是非とも感染して欲しいです。
できれば重病人に。 (大鋸も持ってるらしいし)


現場で研ぐ。
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現場で墨出し
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ほぼ一日 はつってました。
もー 体がガクガクいいます。
でも
ガクガク言うくらいが好きな海岸屋ですから チョー楽しかった!
海岸屋の写真はありませんけども。
(そこの君! なくて結構とは何事!)

何度目かの稽古になるけど 少しずつ振れるようになってきた。(甘い自己採点)
そして つんぼ銘 の大工鉞は高性能でした。
すごい良かった。
ねー西〇さん?

これも おもしろかった。
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長勝さん目立ての窓鋸。




まあ
とは言うものの もう眠くなってきたので(子どもか!?)おまけの写真を。
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読了です。
やっぱ、道具の世界 職人の世界は、
下手な能書きよりも事実だけを述べておいたほうがいいよね 
と言うのが感想でした。

それは俺もか。(もうさぁ、奥歯抜いたし 大変なのよ。)

by kaiganyafoo | 2015-01-25 19:43 | 工事 | Comments(0)

杉の鉋掛けはスピード

みなさん おつかれさまです。


歯が、(歯ぐきか?)が痛いおかげで
終日軽く頭痛がしている海岸屋です。 うう。
昨日 歯医者に予約を入れたら9日の13時20分だそうです。 うう。






さて 鉋掛け。
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砂切りして手押しで押して自動に突っ込んで 
それから手鉋だから時間はかかってます。ここまででも。

(翻訳: 加工機械も刃物なので、材料に砂とかがくっついているとそれが傷むので丸ノコで木口を捨て切りして、手押し鉋盤で平面と直角を出して、自動一面鉋盤で厚みと幅を揃えて  です。)

で、
はっきり言っておきますけど 杉の鉋掛け 好きじゃないです。

今回の材料は節だらけだし。
誰だこんな材料頼んだのは! ってワタシですけどね。

木が曲がっているから逆目が入り組んでいるし。
誰だ(以下略)


で、このあいだ先輩が 俊英T君に教えていたのを思い出した。
「杉はスピードで削らないとうまくいかない。」

ふうん?
そうなの?

では 刃を研いで 台を直して 裏座を詰めて・・
つまり逆目が起きないように準備してやってみました。

シャッ・・ (鉋を掛けてる音)
ううむ。
シャッ・・ (もう一度鉋を掛けてる音)
ほほお。

確かに素早く掛けた方が良く仕上がる。
(やっぱ先輩はすごいなぁ・・)
ただ6尺の材でも一息には掛けられないけどね。

ちょっとだけ杉の鉋掛けが好きになった海岸屋でした。
(あくまでもちょっとだけです ちょっと だよ?)


この材料は馬を飼ってるお客さんが古民家に引っ越すので
そこの土間に敷くスノコの板です。
じかに踏むものだからねぇ。
明日も続きをやります。


では家帰ってドイツ文学読まなくちゃいけないんで
と いくらか思わせぶりな事を言いつつ
またね。

by kaiganyafoo | 2015-01-06 23:16 | 工事 | Comments(0)

経師仕事その2

みなさん おつかれさまです。


一昨日 28日は 有限会社海岸屋ふー恒例の餅つきでした。
こうれいを変換したとき 高齢とでたので ちょっとムッとしましたが。
はい
恒例で
好例で
高齢・・です!ちっ!!





さて
経師仕事 その2 です。

前回は、4度の重ね貼りを終えたところまでだったんですが、
そのあとに貼った紙が圧巻。
a0157159_2320896.jpg
まず薄い。
これをベタ貼りするわけだけども、どうします?

ただでさえ濡れたら扱いにくい和紙なのに
これに全面 糊をつけたら持ち上げることもできません。
もちろん写真でわかるように糊の濃淡はいくつかのバットで分けてはあります。
答えはこれ。
a0157159_23383229.jpg
下敷き状の板そのまま持ち上げて壁に押し付けて それからそっとはずします。
a0157159_23402691.jpg
すぐさまふわっとはがれてくるのを撫で刷毛でそっと押さえる。
たぶん糊はぐっと薄い糊なんですね。

そして天井
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一人では はずした下敷きを置くこともできないわけで
こっちで糊をつけつつ、その下敷きはぱっと受け取って
手渡した人は刷毛で押さえていく。

「天井は一人では貼れませんね」と小野瀬さんが言っていたことはこれだったんですね。
たぶん
素人だったら一枚も貼れません。

そして左官仕事の場合 下地ほど、糊だったらそれを強くいれて
上塗りになるにしたがって糊を減らしていく というセオリーがありますが
それは経師仕事でも同じだったようでこのあとの仕上げ貼りはどうなるんだ と
傍でよけいな心配をするわけであります。

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仕上げ貼りはもう撫で刷毛もつかいません。
別に用意した紙で上から押さえつけていく。
そして腰に差したものさしで間隔を測りつつ次へ。

こうして貼りあがった和紙の和室
昼間の表情
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夕方の表情
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そして夜の表情
a0157159_0125856.jpg

a0157159_01520100.jpg
明かりを下において写真を撮っているのは撮影用に だからではなく
ここの部屋には天井照明がないから。

そのわけは、昔の和室には上からの明かりなどなかったから というもの。
もー
陰翳礼讃ですね。
というか
ここの部屋にどんな照明器具を取りつけたらいいのか という問いに
皆が納得できるだけのものが提案できなかった ということになるのかもしれません。
あるいは不遜な言い方になるのかもしれませんが
それだけこの和室の完成度が高いということかもしれません。
それは自慢ではなく 小野瀬修雅堂という仕上げ担当への賛辞です。



最後に本当の蛇足を申し上げますが
この経師仕上げは現代ではほとんど採用されることもないと思います。
湿式工法でもあるため手間がかかります。
和紙は生産が減少していて真正なものは高価でもあります。
ビニールクロスとは違って生活にも注意を要する。
でも
海岸屋は今回の工事をさせてもらったことを感謝しています。
それは 極上の仕上げだと思ったからです。
こんなに静かで深みがあって暖かい仕上げは見たことがない。


どなたか是非ぜひやってみて下さい。
このブログを読んでいるような高貴で奥ゆかしい皆さんには
いかにも似つかわしい部屋ができること請け合いだからです。よいしょ。
ねー 小野瀬さん。

たぶんネットなどには見向きもしないであろう
ひたむきな職人さんに呼びかけたりなんかしつつ
またね ということで。

by kaiganyafoo | 2014-12-30 01:11 | 工事 | Comments(0)

経師仕事

みなさん もー年末っすね。
海岸屋は毎日仕事っすよ。

まだまだ仕事だい!
というみなさん 共に仕事にはげみましょうぜ!

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これは昨日の昼飯の様子なんですが、
このとき先輩が 「キティちゃんはネコじゃない」 と言ったんです。

は?

じゃ何? 熊?
さっそくスマホで検索してみたら・・・

ネコじゃないらしい・・

じゃ、もしかしてミッキーもネズミじゃない?
いやいや あれはマウスと名乗ってる。
でも うーん サンリオ 何をたくらんでる?





さて経師の仕事です。
木更津の現場は、今まで望んで得られなかった仕事のいくつかがかなった現場でしたが
そのひとつが経師屋さんとの仕事でした。

はじまりはここ
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千葉にあるas it isという美術館の和室。
ここの和室は壁も天井も和紙で仕上げてあります。
ここの仕事の仲立ちをしていただいたOさんに言われて見に行きました。


実は海岸屋の自宅の和室も壁の仕上げは和紙。
今から15年ほど前に引き渡したU邸でも和紙仕上げをやりました。
でも
自宅は母親と妻が和紙を貼りましたし
U邸では施主と海岸屋で始めて中途で挫折、
無理を言ってクロス屋さんに後半を貼ってもらいました。
つまり 素人細工。

素材の表情に助けられてなんとかなってはいるようでもありますが
いつか和紙を使いこなせる専門家と一緒に仕事がしたい、と思ったものです。

好機到来。

いつもいつも和紙のこととなれば相談に行く 「紙舗直」
そこで紹介してもらったのが今回お願いした小野瀬さんです。
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あれ? もう貼ってますね。(なんちゃって)

下地は最初 ふすまの中身と同じ「組子」を組むつもりでしたが
左官下地と同じ 木摺りでも大丈夫ということでそれに変更しました。
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一番はじめに貼るのは極厚の和紙。
糊も強いものを使って全面べったりと貼る。
でもまだ木摺りが透けてますね。



そしてその上にもう少し薄い和紙を これも全面に糊をして貼る。
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わかりますか?
バットの中の濃い糊を全面につけてます。

これを貼ると木摺りはほとんど見えなくなります。
そして ここまでが下地仕事という扱いらしいです。

年月が経って張り替えをするというときも ここまでは残しておく。
そして次に貼るのは袋貼り。


袋貼りというのは・・
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紙を揃えて、切りたいところに水をつけて、骨でできたヘラでこすって、
それから少しずつずらした紙に糊をつけます。
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そうです、紙の縁にだけ糊を付けますから
中ほどは袋のように浮いた状態になってるんです。

貼ってますね 袋貼り。
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そしてその上からもう一度袋貼りで貼る。
これは二重袋と言うらしいです。


もう4回も貼りましたがまだ途中。 ふう。


糊の付け方 糊の濃さ
刷毛の種類 刷毛の使い方
和紙の種類 和紙の扱い方・・・  見ているとなんでもないようなひとつひとつが深い。

ついうっかりと それは何ですか・ などと尋ねてしまいそうになるけど
そう簡単にわかりやすい説明ができるようなことばっかりではない。(だろう)
それは
海岸屋がどうしても手で鉋をかけたくて
「それは何で?」 と聞かれたときに閉口するかんじからの想像なんだけど。

注意深く見なければ、一枚しか貼ってない素人仕事でも
あらゆる素材と技術を駆使した本格の仕事でも 同じに見えることもある。
表面は同じ和紙だったりすればなおのこと。

「一体何が違うのか」 と正面切って尋ねられれば、 
とりあえず 「感動が違う」 とでも答えるべきなのかもしれません。

その「感動」 のために人は ポルシェに乗り  数寄屋橋次郎に通い アルマーニを着るのでしょうから、
ある種の人が お茶を習い 等伯を愛で 自宅に経師仕事をさせたとしても不思議はない。・・・のではないんでしょうかね?
・・・・・・・・。




いかんいかん
こんなに能書きばっかり言ってるから海岸屋は職人じゃないとか言われるんだな。
でも
キティちゃんだってあんなにネコっぽいのにネコじゃないんだから、
いつもニッカはいてる海岸屋が職人じゃなくたって・・




いかんいかん脱線脱線
えー
経師仕事はまだ続きがあります。
後編 もしかすると番外編へとつづくかも だ。

ではまた。

by kaiganyafoo | 2014-12-27 22:18 | 工事 | Comments(4)

左官工事のてんまつ2

みなさん おつかれさまです。



10年近く使ったいすゞのエルフにお別れをした海岸屋です。
まだ(?)15万Kmしか走ってないし、4WDだからぬかるんだ現場でも平気だし
とっても気に入っていたんだけど 千葉県の職員が事務所に来ました。
「おめぇ、このまま乗ってると50万円の罰金をくらわすぜぇ?」 (註イメージです)
と脅かされて(註イメージです)
あどけない海岸屋は泣く泣くあきらめました。(イメージです)
a0157159_135118.jpg
これはトラックを自動車屋さんに持って行ったときに見たダイハツ フェロー。
(おい!トラックの写真はどうした!)





さて 左官工事。
a0157159_2043319.jpg
これは親方の白石さんが中塗りの上に材料を塗っているところ。

今までの海岸屋の経験では 「仕上げ塗りをしているところ」
つまり最終工程です。
しかし今回は違った。
これは 「仕上げ塗りがはじまったところ」 だったんです。
この時はまだよくわかってなかった。

一回 「ガリッとこすって」
その上にもう一回塗って
これで仕上げの準備ができたから 
「来週また来ます」 と言われました。
???



これはその来週。
a0157159_20161893.jpg
今度は白石さんが一人でやってきて 「仕上げの塗りをはじめたところ」

その肌
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海岸屋の手は比較対象のためのもの。(触ってないっす!)

そのあと最後の?仕上げを塗ります。
その肌。
a0157159_2026857.jpg

そしてそれが乾いたところ。
a0157159_20275453.jpg

この途中で いかに鈍い海岸屋でも薄々わかってきた。
「今まで見てきた左官仕事は簡易的なものでしかなかったのだ」  
情けない。

つまり「仕上げ」と称する塗りは4回か それ以上塗っているわけだけど、
その最初の 「ガリっとこすった」 段階でも 「仕上げの色」 は着いている。

現代の仕事では これでおしまい もアリだと思う。
でも
左官の仕上げって 「色をつけること」 か?

海岸屋が長い事感じていた違和感の正体が見えてくる。

色をつけるだけなら塗装でいいのだ。
左官には左官でなければできない仕事がある。

例えば仕上がった壁の肌合い。

実はこの部屋の隣は和室で そこでは手漉きの和紙を貼っていたんです。
(おーう そんな工程管理をしていたのは誰?)

この左官の肌はそこにあわせてつくったもの。
はい
「和紙の風合いになじむ漆喰の仕上げ」 なんです。
これはほかの仕事で替えがきかない仕事ではないだろうか。



そして昨日も言ったけど 左官の仕事は圧倒的に 厚みによるものだと思います。
厚みは必要。
だから 壁に厚みをつけるための技術は昔から積み上げられてきた。
砂の配合
ノリの配合
ツタの配合
それはなぜか 安全のためか安心のためか。
無駄なもの不必要なもの と切り捨てられてきただろう仕事に
こんなにうたれてしまうのはなぜか。
中に住まう人を守ることこそすまいの役割なはず。 


それを昔の人はよくわかっていたのではないか。
心を満たさない形ばかりのすまいは不気味なものではないのか。




多少の強がりを含みながら今回も言わせていただくけれど
これだから建築屋はやめられない。
壁左匠しらいしの皆さんに感謝。
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ではまた。

by kaiganyafoo | 2014-12-06 21:14 | 工事 | Comments(0)

左官工事のてんまつ

みなさん おつかれさまです。


クリスマスが近づいちょりますなぁ・・

今年のプレゼントは 悪魔の実っすか。
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なんの能力がいいかなぁ・・
ゴムゴムの実は現場で使えそうにないなぁ・・
もとから泳げないから失うものはないし。



さて
今週 左官工事と経師の工事が終わりました。
左官工事というと9月の末に記事にしたっきりでした。
え?
そんなに?
むー
そんなに なんですねぇ・・ 怠慢だな。すんません。
a0157159_21191436.jpg
下塗り 中塗り 仕上げと三回に分けて塗ると聞いていたので
てっきり3回塗れば終わりかと思っていたんですが違った。
うん
全然違う。

全部で何回塗ったんだろう?
8回くらいかな・・

途中で 『何回塗りました?」 と親方に聞いても
「何回かなぁ・・」 と言ってあまりそこには重きを置いてないようす。

確かに回数ではないのかもしれない。
でも では何を基準に塗っているのか と言えばたぶん
「仕上がるまで」 塗っているんだと思います。 (違ってたらすません)

これは昔 若い大工さんが毎日 夜 研ぎものの稽古をしてると聞いて
「何時間くらい研いでるの?」 と海岸屋が尋ねたら
「時間じゃありません。 研ぎあがるまで研ぐんです」 
という答えが返ってきたのに似てるかな?

えー
この写真は中塗りが終わってそのあとに角だけ作りにきたところ。
この時点まで4回くらいは塗ってると思います。
本麻のメッシュも何回かは入ってます。
厚みも15mmくらいは塗ってある。
これでは石膏ボードの下地では無理だったね。
重いし。

現に天井に厚みをつけて塗ってくれと言われて塗ったところが
4~5日たってからボードごと落っこちたことがあると言ってました。

どうしてそんなに厚みをつけるのか と言えば 
必要だからということになるんだと思います。

壁を軽くたたいてみると (おい!)
石膏ボードに3mmくらいの薄塗りをした左官壁(あ!ウチの事務所のことだ・・仮設)
とは違う手ごたえです。
しっかりしてる。 当たり前ですが。

さらに 遮音性とか保温性とか蓄熱とか いろんな性能的な違いがあると思います。
そして感覚的にも違う。

どう違うのか 懇切丁寧に説明してあげたいけど
残念 紙数が尽きました。 (ウソつけ!!)

とりあえず 「角だけ仕上げる」 というのはこんなかんじです。
a0157159_225295.jpg
木部で見えるところが2分だから
左官の角の面も2分くらいがいいかな? ということで決めたら
これがまぁ 大変な決定だったわけで。

今は面の仕事は塩ビの役物を使うことが多いけど
これはそれを左官仕事でやるということ。

難しいよ。
これを木でやるときですら 「面取り鉋」 という
定規のついた鉋でやるもんな。
まして ぬるぬるべたべたの漆喰で まっすぐびしっと塗るなんて・・無理。

面鏝
a0157159_22103890.jpg
ちなみに 丸い面だった場合は仕上げ塗りと同時にやるんだそうです。

ううむ  知らずに手間のかかることを頼んでいたんですね・・
そして
これは蔵の戸前の面白 面黒などの手法にも通じるんだそうな。

なに言ってんだかわかんないっすよねぇ・・


安心して。
懇切丁寧に(また言ってら) お伝えしますですよ。
こうやって込み入った話をするとアクセス数が下がるんだけど
一部の人は楽しいよね (君だ 君。)

そうやって詳しく左官仕事のてんまつをお話することによって
今回海岸屋が感じた 左官壁の考え方 が伝わるんじゃないか・・と。

ね?
石膏ボードの上に 数mmの左官材を2回こすって
それで左官だよ って言うのが不気味なことだというのがわかるんだと思う。

何が不気味かって?
それもまたおいおいと。

では。

by kaiganyafoo | 2014-12-05 22:24 | 工事 | Comments(2)

床の間まわりの顛末

みなさん おつかれさまです。

いろいろあります。
まあね
いろいろあるもんです。(なんのことだか・・)



さて
床の間まわりがまとまりました。
まとまった写真はないんですが(おい!)
その経過をご報告いたしましょう。

床柱は 日本栂ではない という答えが出てから
それでは 「木曽桧の四方柾」 ではなかろうか という
まるで天下無敵みたいな案を胸に木材のワンダーランドへ・・
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なぜかみんなご機嫌モードです。
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見てる見てる
材木商のJさん F棟梁 大工のTさん・・
そして海岸屋はなぜにこんなに引きの構図で?

床柱はじきに決まり 次は床の地板だ。
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「一枚では無理だ!」
「では矧ぐか! これとこれか?」
「いやいや これは材料に失礼だろう・・」
「では二段にするか・・」

おー
フランス料理の銘シェフが食材を前にクリエイティブな・・・ん?
能書きはいい?
そう?

そしてこう。
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ねじれを抜き 寸法を決め
吸いつき桟を入れます。

木は動く。
動かないように塗り固めたり 焼いたり蒸したり
そしたら木は木じゃなくなって人にも寄り添わなくなるのよ。
動かしつつ留めておく。
そのための手立てならば先人はたくさんの手本を残しておいてくれてます。

そして現場ではこう留める
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吸いつき桟は床に固定。
吸いつき桟と床板ははまっているだけ。
湿気れば太る 乾けば痩せる 動くことはできるようでいて
捻じれられない 割れることもない。

そしてこれは天井板でも一緒
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これは床の間の天井板。
お前 これを仕上げてみろ と今言われても無理。
この手の仕上げは ゆっくり引いたのではツヤにならない。
すばやく引いたら逆目が怖い。
よく仕上げたなぁT君。

刃先を丸く研ぐ 裏座を詰める
杢目の流れに逆らわない  まあ それはそれとして
ここにも吸い付き桟が入ってます。

あまり厚い板ではないので 桟の仕込み具合が大事。
弱くてはゆるむ
きつくては張りすぎる。

で取り付けました。
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まだきっちりと留めてないので廻り縁とのあいだが透いています。

ん?
廻り縁はどこ?
はい 見えるのは2分 6mmです。
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というわけで きっちりと透きなく仕上がってはいるものの
がっちりと固定されているものがなにもない という楽屋裏でした。


最後はそれを支えた先輩の道具。
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やれやれ 真面目にやってたらもう明日。
オチをまとめる気力もない海岸屋に皆様のご理解を。
ではまた。

by kaiganyafoo | 2014-11-20 00:32 | 工事 | Comments(4)